ごとう先生のつぶやき

2013.07.25更新

ある相続と成年後見に絡む不動産の売却のお話です。

ある不動産の所有者の方が亡くなられて相続人の方3名がいました。
そのうち、1名は成年後見制度を利用しています。

ですが、ほかの相続人の1名の方が先走ってしまい、不動産業者に売却の仲介契約をして売り出しをしてしまいました。
基本的には、成年後見制度を利用している方以外のこの2名の方は売却に同意しているので問題ありませんが、成年後見制度を利用している方は後見人の同意でもなければ、売るという意思表示はあり得ません。

なのに、ある不動産業者さんは実際に広告活動などをやってしまっていました。

これって、法的にというより普通に考えてもおかしい気がするんですが、どうでしょう。
共有者の1人の同意がないんだから、売却の話を進めてはまずいでしょう。

成年後見制度は、普及はしていますが、まだまだ理解されていないことも多いと思います。
ましては、不動産業者さんは法律の専門家ではありません。
通常、私たちであれば、少なくとも媒介契約時に他の共有者の方もしくは相続人の方の委任状等を書面でもらいます。
出なければ、怖くて営業活動ができません。

上記のケースで、後から、結果的に共有者の1人が反対して売れなければ、虚偽広告を載せていたということで宅建業法違反になります。売れない物件を広告に出していたんですから、当然です。

そうなると、売却する際には、ある程度相続に対する法的知識が必要です。
相続に絡む売却、成年後見に絡む売却及び債務整理に絡む売却など、不動産の売却の際には法律問題がついて回ります。
気軽に進めてしまって、後から損害賠償請求を受ける。そんなことにならないように注意しましょう。

平成25年7月25日

投稿者: ごとう司法書士事務所