ごとう先生のつぶやき

2013.08.05更新

「後見制度支援信託」というものをご存知でしょうか。

これは、家庭裁判所が、成年後見の申し立てがあり、成年後見人として親族が就くときに現在は利用されるものです。
具体的には、ご本様の被後見人の方が財産として多額の預貯金をお持ちの場合に利用されます。
目安は、1000万円以上といったところでしょうか。

不動産や保険、株式といった財産でほとんどの財産を構成する場合には利用に適さないと思われます。

さて、この後見制度支援信託ですが、通常は、司法書士等の専門職がまず、後見人となり、財産や年間の収支を把握することになります。その後、被後見人の方の今後の収支を検討しながら、信託する金額を決め、契約をします。

その後、落ち着いたら、親族の後見人の方に後見業務をバトンタッチして、司法書士等は後見人を辞任します。
これ以外のパターンもありますが、基本形はこんな感じです。

この制度ができた背景は、親族後見人の方による、ご本人様の財産の私的流用による被害額が多数発覚していることがあります。
これは、業務上横領(刑法253条)になります。

刑事責任だけでなく、損害賠償請求による民事責任も問われます。
この点は、血のつながりは関係ありません。

後見人の仕事をまじめにやろうとすると、結構大変です。
見返りを求めたくなる気持ちはわかります。
ただし、見返り(報酬)は、堂々と家庭裁判所に報酬付与の申し立てを別途行えばよいのです。
私たち司法書士等は、そのようにして、裁判所が決めた報酬を受け取っています。

後見状態になってから、生前贈与を行うことは基本的にできません。
扶養等の事情があれば別でしょうが。

ご参考にして下さい。

平成25年8月5日

投稿者: ごとう司法書士事務所