
名古屋で相続相談・相続登記なら
ごとう相続手続き相談センター
運営:ごとう司法書士事務所・ごとう不動産事務所
〒460-0002 愛知県名古屋市中区丸の内三丁目15番3号
TCF丸の内ビル6階
相続不動産の活用事例|使い方で変わる相続税評価も名古屋の司法書士が解説
相続に関する気になるトピックや情報を配信しています。ご興味のある記事がございましたら、ご参考にしてみて下さい。
自分で使う・貸す・手放す。3つの道を、税金の視点も交えて事例的に解説します。
相続した不動産をどう活用するかは、多くのご家庭にとって悩ましい課題です。実家には思い出という感情的な価値がある一方で、立地や間取りが今の暮らしに合わず、実用性に乏しいまま空き家・空き地化してしまうケースが増え続けています。空家対策特別措置法による行政の目も年々厳しくなり、「とりあえずそのまま」の選択肢は事実上なくなりました。
あまり知られていませんが、不動産は「どう使うか」によって、得られる収益だけでなく、税金の扱いまで変わる財産です。同じ土地建物でも、自分で使うのか、賃貸に出すのかで、将来の相続税評価に差が生まれます。活用の検討は、収益と税金の両にらみで進めるのが賢いやり方なのです。
このページでは、名古屋市中区丸の内の司法書士が、不動産の使い方と相続税の関係という基礎知識から、「自分で使用する」「賃貸物件として貸し出す」という2大活用法、そしてどうしても活用できない場合の出口までを、実務の事例感覚でご紹介します。
「アパートにすると相続税が安くなる」といわれる理由を、しくみから理解しましょう。
まず知っておきたいのは、不動産という財産の税務上の特徴です。相続税の計算では、現金1億円は1億円のまま評価されますが、不動産は土地なら路線価(時価のおおむね8割水準)、建物なら固定資産税評価額(建築費の5〜6割程度になることも)で評価されます。同じ価値でも、不動産で持つほうが相続税評価は小さくなりやすいのです。もっとも、相続税には「3,000万円+600万円×法定相続人の数」の基礎控除があり、そもそも相続税がかからないご家庭も多くあります。まずはご自身の相続で税金の心配があるのかどうか、財産の全体像から確かめるのが先決です。
さらに、使い方によって評価は変わります。土地の上に賃貸アパートや貸家を建てて人に貸すと、土地は「貸家建付地」として自用地より低く評価されます。減額幅は地域の借地権割合と借家権割合の掛け算で決まり、たとえば借地権割合60%の地域なら、60%×借家権割合30%=18%の減額。自用地評価5,000万円の土地が約4,100万円まで下がる計算です。建物も「貸家」として3割低く評価されます。加えて、小規模宅地等の特例を使えれば、ご自宅の敷地は330平方メートルまで評価額を8割減、賃貸用の敷地も200平方メートルまで5割減にできる可能性があります。「賃貸アパートにしたほうが相続税が安くなる」といわれるのは、この積み重ねが理由です。
ただし、2つの注意があります。第一に、相続した後の使い方が効いてくるのは、主にご自身から次の世代への「二次相続」の場面だということ。今回の相続税は被相続人が亡くなった時点の使用状況で決まっていますから、これからの活用設計は将来への布石です。たとえばお父さまから相続した空き地を賃貸住宅用地として育てておけば、いずれお子さまがその土地を相続するとき、評価減と小規模宅地等の特例の恩恵を受けられる可能性が高まります。相続対策は一代では終わらない、リレーのようなものなのです。第二に、節税だけを目的にした賃貸経営は危険だということ。近年は行き過ぎた節税スキームへの課税当局の目が厳しくなっており、タワーマンション評価の見直しのようにルール自体が改正されることもあります。空室だらけのアパートでは元も子もありません。収益性が第一、税効果はおまけ。この順番を忘れないでください。
住めば建物は長持ちし、税の特例にもつながる。一方で「他の相続人との公平」が課題になります。
最も手続きが単純な活用は、ご自身やご家族が住む・使うことです。人が使う建物は傷みにくく、管理の外注費もかからず、将来ご自身のマイホームとして売却することになれば居住用の3,000万円特別控除の対象にもなり得ます。週末のセカンドハウスや、お子さまの独立後の住まいという形でも構いません。
住むと決めたら、水回りを中心にリフォーム費用(200〜400万円程度が目安)を見込み、名義変更(相続登記)と火災保険の見直しも忘れずに行いましょう。なお、ご自身は住まずに親族へ無償で使わせる「使用貸借」という形もありますが、タダで貸している土地は賃貸経営とは扱われず、先ほどの貸家建付地のような評価減は受けられません。「身内に貸しているから税金も有利」とはならない点は、意外と知られていない落とし穴です。
課題になるのは、相続人が複数いる場合の公平性です。多くの方はすでにご自身の持ち家をお持ちで、実家に住めるのは相続人のうち一人だけ、ということが少なくありません。その一人が不動産を取得するなら、他の相続人には代償金を支払う(代償分割)などのバランス調整が必要になり、資金の準備が課題になります。また、先ほどの小規模宅地等の特例(居住用8割減)を次の相続で使うには、同居しているかどうかなどの要件が関わってきます。誰が住むかは、感情だけでなく、分け方と税金の設計とセットで決めるのが得策です。
建物の価値は待ってくれません。「貸すと決めたら早く」が鉄則です。
住まないなら、賃貸に出して家賃収入を得る道があります。ここでの鉄則は、貸すと決めたらなるべく早く借り手を探すことです。建物は築年数の経過とともに賃料相場も需要も下がっていきますし、空き家のまま置かれた建物は換気不足で傷みが加速します。空けておいた3年は、家賃収入を失った3年であると同時に、物件の商品価値が目減りした3年でもあるのです。
貸し方には、住居用と事業用(店舗・事務所など)があります。住居用は、庭付き戸建てを好むファミリー層の需要が手堅く、たとえば月8万円で貸せれば年間96万円。空き家のまま維持費を払い続けるのとは、収支が正反対になります。管理会社への委託(家賃の5%前後)を使えば、遠方にお住まいでも手間を抑えられます。事業用は賃料を高めに設定できるうえ、敷金・保証金を住居用より高額に預かる慣行があり、貸主に有利な条件を組みやすいのが魅力です。近年は古民家カフェや福祉施設など、古い一戸建てへの事業需要も伸びています。一方で、借主の撤退リスクや原状回復をめぐる取り決めなど契約書の作り込みが重要になり、そもそもその場所で店舗等の営業ができるかは都市計画法の用途地域で決まっているため、事前確認が欠かせません。いずれの場合も、「いずれ自分たちで使うかもしれない」なら期間満了で確実に契約が終わる定期借家契約を使う工夫があります。一般的な普通借家契約は借主の保護が厚く、貸主側の事情では簡単に立ち退いてもらえないため、実家という特別な資産を貸すときほど、この契約形態の選択が効いてきます。収支は空室や修繕費(築10年超なら外壁塗装などの大きな出費も)を織り込んだ控えめな数字で試算しましょう。
活用にこだわりすぎないことも、立派な判断です。
立地や建物の状態から、住むのも貸すのも難しい。そんな不動産まで無理に抱え込む必要はありません。まず検討したいのは売却です。相続した空き家の売却には最大3,000万円の特別控除があり、相続開始から3年前後という期限の目安があるため、早い決断ほど手取りは大きくなります。古家付きで売るか、解体して更地で売るかは、税金の特例と解体費・固定資産税のバランスで判断します。建物を解体すると土地の固定資産税の住宅用地特例が外れるため、解体は毎年1月1日の課税基準日と売却スケジュールをにらんだタイミング設計が必要です。また、「うちの土地は売れない」と思い込む前に、一度は査定を。隣地の方への声かけや自治体の空き家バンクなど、探せる出口は意外とあります。
売れるまでの間や、売りにくい土地には、更地での小さな活用という手もあります。資材置場や貸倉庫・コンテナ収納、月極駐車場のほか、郊外の広い土地なら太陽光発電設備の用地、最近ではトレーラーハウスの設置場所としての賃貸など、建物を建てずに収益化するアイデアは意外と豊富です。共通するコツは、初期投資が小さく、やめたくなったらすぐ撤退できる身軽な使い方から試すこと。大きな借入を伴う活用は、その土地に本当に需要があると確かめてからでも遅くありません。なお、事業として貸せば収入は不動産所得となり確定申告が必要になる点もお忘れなく。
それでも引き取り手のない土地については、家庭裁判所での相続放棄(3か月以内・全財産を手放す片道切符で、いらない土地だけを選んで放棄することはできません)や、相続したうえで要件を満たす土地を国に引き取ってもらう相続土地国庫帰属制度(負担金が必要)という制度的な出口もあります。「活用できない不動産をどうするか」まで含めて、選択肢は必ず存在します。八方ふさがりに見えるご相談ほど、専門家の目で見ると出口が見つかるものです。
収益・手間・税金の3つのものさしで、わが家の正解を見つけましょう。
相続した不動産の活用は、自分で使う、貸す、そして難しければ手放すか更地で小さく使う。この順番で検討しつつ、使い方が将来の相続税評価にまで影響するという視点を持てば、目先の損得に振り回されない設計ができます。大切なのは、節税や思い出だけで決めず、収益・手間・税金の3つのものさしを並べて比較すること。そして、どの道を選ぶにも前提となる相続登記(2024年4月から義務化・3年以内)を、検討と並行して早めに済ませておくことです。
ごとう司法書士事務所は、不動産売買業務の経験を持つ司法書士事務所として、名古屋市中区丸の内を拠点に、相続登記から賃貸・売却の比較検討、売買の仲介までを一体でお手伝いしています。相続税評価に関わる具体的な試算は提携税理士と連携し、法律・不動産・税金を横断した活用プランをご提案できるのが強みです。女性やご高齢の方、外国籍の方のご相談も歓迎します。
▶「うちの実家と土地、どう使うのが正解?」という漠然とした段階のご相談こそ歓迎です。
相続した不動産の管理・活用にお悩みの方は、名古屋のごとう司法書士事務所(フリーダイヤル0120-290-939)までお気軽にご連絡ください。
※本記事は2026年8月時点の情報をもとに作成しています。税制や評価のルールは改正される場合があり、相続税の計算は個別の事情によりますので、実際のご検討にあたっては司法書士・税理士などの専門家にご相談ください。
〒460-0002
愛知県名古屋市中区丸の内三丁目15番3号 TCF丸の内ビル6階
名古屋市地下鉄桜通線又は名城線「久屋大通駅」:桜通線側の1番出口から徒歩5分
名古屋市地下鉄桜通線又は鶴舞線「丸の内駅」 :桜通線側の4番出口から徒歩6分
9:00~19:00
土・日・祝(ただし、事前予約により相談可能)
※フォームからのお問合せは24時間受付しております。