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相続した土地の収益化3つの方法|賃貸・駐車場・トランクルーム【名古屋】

相続に関する気になるトピックや情報を配信しています。ご興味のある記事がございましたら、ご参考にしてみて下さい。

相続した土地、「持っているだけ」で終わっていませんか

名義変更のあとに始まる、資産を育てるための土地活用のお話です

「親から土地を相続して、相続登記(名義変更)まではなんとか済ませた。でも、このあとこの土地をどうすればいいのだろう…」。名古屋のごとう司法書士事務所には、こうしたご相談が数多く寄せられます。

総務省の令和5年住宅・土地統計調査によると、全国の空き家は900万2千戸、空き家率は13.8%といずれも過去最高を更新しました。使い道が決まらないまま相続した土地や建物を放置してしまうケースは、決して特別なことではありません。しかし、土地は持っているだけで毎年固定資産税がかかり、草刈りや見回りなどの管理の手間も発生します。せっかく受け継いだ大切な資産が、いつの間にか「お金を生まない負担」になってしまうのは、とてももったいないことです。

 

そこで本記事では、相続した土地を「収益を生む資産」に変えるための代表的な3つの方法として、家(建物)を建てて貸す方法、土地をそのまま貸す方法、トランクルーム経営の3つを取り上げ、それぞれの特徴、費用や利回りの目安、実務上の注意点を、相続手続きの専門家である司法書士の視点からわかりやすく解説します。

1 相続した土地を収益化する3つの活用方法 

初期投資の大きさとリターンのバランスで、自分に合う方法を選びましょう

相続した土地の収益化と一口に言っても、その方法は「どれだけ初期投資をかけるか」によって大きく性格が変わります。大きく投資して大きなリターンを狙うのが賃貸住宅経営、投資を抑えて手堅く収入を得るのが土地貸し、その中間に位置するのがトランクルーム経営です。

方法を選ぶときの判断軸は、初期費用の大きさ、期待できる収益性、固定資産税など税金への影響、そして「やめやすさ・転用のしやすさ」の4つです。たとえば、いずれ売却や自宅の建築を考えているなら建物を建てない土地貸しが向いていますし、長く保有して家族に受け継いでいく土地なら、税負担の軽減効果も大きい賃貸住宅経営が候補になります。ご自身のライフプランと照らし合わせながら、それぞれの方法を見ていきましょう。

 

なお、どの方法を選ぶにしても、前提として相続登記が完了していることが必要です。2024年4月1日からは相続登記が義務化され、不動産の取得を知った日から3年以内に登記をしないと、正当な理由がない限り10万円以下の過料の対象となります。また、土地が相続人の共有名義のままでは、建物の建築や賃貸借契約の締結に共有者全員の同意が必要となり、活用の大きな妨げになります。遺産分割協議で活用する方の単独名義にしておくことが、収益化の第一歩です。海外にお住まいの相続人や外国籍の相続人がいる場合は、サイン証明書や本国の身分関係書類など特有の書類が必要になりますので、渉外相続に対応できる司法書士に早めにご相談ください。

1-1 家(建物)を建てて貸す

初期投資は大きいものの、長期の家賃収入と税負担の軽減が期待できる王道の方法です

相続した土地にアパートや戸建て賃貸住宅を建てて貸し出す方法は、土地活用の中で最も収益性が高い選択肢のひとつです。毎月安定した家賃収入が入ってくるうえ、建物の管理や入居者対応は管理会社に委託できるため(管理料は家賃の5%前後が目安)、お勤めの方や遠方にお住まいの方でも取り組むことができます。

税金面のメリットも見逃せません。住宅が建っている土地には固定資産税の住宅用地特例が適用され、200平方メートル以下の部分は課税標準が6分の1に軽減されます。更地のまま持ち続ける場合と比べて、毎年の税負担が大きく変わります。さらに、賃貸住宅の敷地は相続税の計算上「貸家建付地」として評価が下がるため、将来の二次相続対策としても有効です。

費用の目安としては、木造アパートの建築費は坪あたり80万円から110万円程度、戸建て賃貸なら1棟2,000万円前後からが一般的です。たとえば建築費6,000万円で6室のアパートを建て、1室あたり月7万円で貸せた場合、満室時の年間家賃収入は504万円、表面利回りは約8.4%になります。ただし、ここから固定資産税、管理料、修繕費、空室損などを差し引いた実質利回りは、表面利回りより2から3ポイント程度低くなるのが通常です。金融機関からの借入れを利用する場合は、返済額を含めた長期の収支シミュレーションを必ず行いましょう。

 

実務上の注意点は、何よりも立地の賃貸需要の見極めです。名古屋市中心部のように需要の厚いエリアと、郊外で人口が減少しているエリアとでは、同じ建築費をかけても結果がまったく異なります。また、サブリース(一括借上げ)契約は空室リスクを抑えられる半面、契約期間中でも賃料が減額される場合がある点に注意が必要です。既に古い建物が建っている場合は、新築だけでなくリノベーションして貸す選択肢も含めて比較検討するとよいでしょう。

1-2 土地を貸す

少ない初期投資でリスクを抑え、手堅く収入を得たい方に向いた方法です

建物を建てるほどの投資はしたくない、あるいは将来的に売却や自宅建築の可能性を残しておきたいという方には、土地をそのまま貸す方法が向いています。代表的なのは月極駐車場やコインパーキング、そして事業者への土地の貸付けです。

月極駐車場であれば、砂利敷きとライン引き程度なら数十万円から始められ、アスファルト舗装をしても1台あたり数万円から十数万円程度の投資で済みます。コインパーキングの場合、運営会社の一括借上げ方式を選べば、機器の設置費用は運営会社が負担し、土地所有者は毎月固定の賃料を受け取るだけというケースが多く、初期費用をほぼかけずに収益化できます。たとえば月極駐車場で1台あたり月8,000円、5台分を貸せれば年間48万円の収入になります。金額は建物賃貸より小さいものの、建物がないため撤退や転用がしやすく、「当面の暫定活用」として非常に優秀な方法です。

事業者への貸付けでは、コンビニエンスストアやロードサイド店舗などを対象とした事業用定期借地権(存続期間10年以上50年未満)の活用が代表的です。契約には公正証書の作成が必要ですが、期間満了時には確実に土地が返ってくるため、代々受け継いだ土地を手放さずに収益化したい方に適しています。

 

注意点は税金です。駐車場や資材置き場など建物のない利用では住宅用地特例が適用されず、固定資産税は更地としての課税となります(住宅用地と比べて最大6倍)。収入と税負担のバランスを事前に確認しましょう。また、貸付けの契約内容によっては借地借家法の適用を受けて土地が返ってきにくくなる場合があるため、契約書の内容は締結前に必ず専門家のチェックを受けることをおすすめします。周辺の駐車場の賃料相場や空き状況を調べ、数年ごとに賃料を見直せる条項を入れておくことも、長く安定して貸し続けるための大切なポイントです。

1-3 トランクルーム経営

アパートより少ない投資で始められる、都市部で需要が伸びている土地活用です

トランクルーム経営は、土地に収納用のコンテナやユニットを設置し、収納スペースとして貸し出す方法です。住宅の収納不足を背景に都市部を中心へ需要が拡大しており、名古屋市内でも住宅街や幹線道路沿いで見かける機会が増えました。変形地や狭小地、賃貸住宅には向かない土地でも始めやすいのが特徴です。

運営方式は、運営会社に土地ごと一括で借り上げてもらう方式と、設備を自分で設置して運営を業者に委託する方式が代表的です。一括借上げなら手間はほとんどかからず、毎月固定の賃料を受け取れます。自分で設備投資をする場合、屋外コンテナ型で1基あたり100万円前後からが目安で、アパート建築と比べると初期投資を大幅に抑えられます。たとえば10室のトランクルームを1室月8,000円で貸し出し、稼働率70%で運営できれば、年間収入は約67万円になります。

 

一方で注意点もあります。まず、コンテナ型のトランクルームは建築基準法上の「建築物」にあたるため、建築確認が必要であり、第一種低層住居専用地域など設置できない用途地域があります。無許可設置は是正指導の対象となるため、必ず事前に確認しましょう。また、居住用ではないため住宅用地特例による固定資産税の軽減は受けられず、相続税の小規模宅地等の特例も適用が限られます。さらに、開業直後から満室になることは少なく、稼働が安定するまで1年から2年程度かかるのが一般的です。焦らずに収支計画を立てることが成功のポイントです。

まとめ

土地活用は「登記を整えてから」が鉄則。迷ったら専門家と一緒に選びましょう

相続した土地の収益化には、大きな収益を狙える賃貸住宅経営、初期投資を抑えて手堅く収入を得る土地貸し、その中間となるトランクルーム経営という3つの代表的な方法があります。どれが正解かは、土地の立地や形状、ご自身の資金計画、そして土地を将来どうしたいかによって変わります。空き家・空き地のまま放置すれば、固定資産税や管理の負担がかかり続けるだけでなく、2023年施行の改正空家対策特別措置法により「管理不全空家」に指定されると住宅用地特例が解除され、税負担が跳ね上がるおそれもあります。

 

そして、どの活用方法を選ぶにしても、出発点となるのは相続登記です。名義が亡くなった方のままでは、貸すことも建てることもできません。名古屋のごとう司法書士事務所は、相続登記はもちろん、遺産分割協議のサポートから、宅地建物取引士として不動産の活用・売却のご相談まで、相続不動産をワンストップでお手伝いしています。女性スタッフによるきめ細かな対応や、海外居住の相続人・外国籍の方が関係する渉外相続にも対応しておりますので、どうぞ安心してご相談ください。

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