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再建築不可の実家を相続したら?売却と活用の道を名古屋の司法書士が解説

相続の難あり物件のお話|「この家、建て替えられません」と言われたら

建て替えられない家にも、登記の義務はあり、そして出口の道もあります。

相続した実家を売ろうと不動産会社に相談したら、「この物件は再建築不可ですね」と告げられた——。古い市街地や路地の奥の家を相続した方が、しばしば直面する場面です。再建築不可とは、今の建物を取り壊すと、その土地に新しい建物を建てられないこと。建て替えという当たり前の選択肢を失った家は、買い手が付きにくく、値段も付きにくい。「こんな家、相続しても困るだけ」と途方に暮れるお気持ちは、よく分かります。

 

けれど、あきらめるのはまだ早いのです。なぜ建て替えられないのかという仕組みが分かれば、「再建築できる土地に変える」道や、「建て替えられないままでも活かす・売る」道が見えてきます。一方で、2025年の法改正により、再建築不可物件は大規模リフォームの壁も上がりました。放置すればするほど出口は狭くなる——それがこの分野の現実です。このページでは、名古屋市中区丸の内の司法書士・宅地建物取引士が、再建築不可の仕組み、相続登記との関係、そして売却・活用・手放す道までを、実務の目線でご説明します。

1 なぜ建て替えられないのか|接道義務の仕組みと、相続で起きること

  1.  

    鍵は道路です。建物は、幅4メートルの道路に2メートル接した土地にしか建てられません。

    まず、仕組みからご説明します。建築基準法は、建物を建てる土地に接道義務を課しています。原則として、幅員4メートル以上の道路に、間口2メートル以上接していなければ、建物は建てられません。火事や急病の際に消防車や救急車が近づけない土地に、人の住む建物を建てさせないための安全のルールです。ところが、このルールができる前から家が建ち並んでいた古い市街地には、基準を満たさない土地がたくさん残っています。路地の奥にあって道路に接していない土地、間口が2メートルに足りない細い旗竿地、前面の道が法律上の道路と認められていない土地——。こうした土地の上の家は、今建っている建物に住み続けることはできますが、取り壊して建て替えることができません。これが再建築不可の正体です。違法に建てたわけではなく、法律より先に家があっただけ。だからこそ全国の古い街に数多く残り、名古屋の旧市街や下町エリアでも、相続のご相談で頻繁に顔を出します。なお、前面道路の幅が4メートル未満でも、いわゆる2項道路(みなし道路)に接していれば、道路の中心線から2メートル下がって建てるセットバックを条件に再建築できる場合があります。ご実家がどのタイプなのかは、市役所の建築指導課等での道路種別の調査で確かめられます。思い込みで「建て替えられない」とあきらめていた家が、実は条件付きで再建築できた、という例も珍しくありません。

    次に、相続の場面で何が起きるか。第一に、再建築不可でも相続登記の義務は免れません。価値が低いからと放置しても、取得を知った日から3年という義務化の時計は同じように進み、放置の間に相続人が増えて、ますます動かせない不動産になっていきます。第二に、遺産分割で押し付け合いになりがちです。欲しがる人がいないため「くじ引きのように誰かが引き受ける」構図になりやすく、引き受けた方の不公平感が後々の火種になります。評価の難しさも拍車をかけます。固定資産税評価額や相続税評価は付いていても、市場で売れる値段はそれよりずっと低いことが多く、紙の評価で分けると実態と合いません(評価の考え方は相続不動産の評価額の記事をご覧ください)。第三に、2025年4月の建築基準法改正が、この分野の景色を変えました。従来、木造2階建ての住宅は、大規模な修繕や模様替えでも建築確認が不要とされてきましたが、改正によりこれらにも確認申請が必要になりました。再建築不可の土地は接道義務を満たせないため確認が下りず、結果として、骨組みまで手を入れる本格的なリフォームの道が事実上閉ざされたのです。「古家を買ってフルリノベ」という買い手の出口が狭まった分、売却市場でも逆風が強まりました。放置すれば家は傷み、傷んでも大規模には直せない。再建築不可の相続は、時間との勝負という性格を強めています。

2 出口の実務|再建築可に変える・そのまま活かす・売る・手放す

 

一番の上策は「再建築できる土地に変える」こと。隣の土地が、その鍵を握っています。

出口は大きく4つあります。第一の道は、再建築可に変えることです。間口が2メートルに僅かに足りないなら、隣地から必要な分だけ土地を買い取る、あるいは借りる形で接道を確保できれば、土地は再建築可に生まれ変わり、資産価値は一変します。隣地の方にとっても、わずかな土地の売却で現金が入るなら悪い話ではなく、交渉の余地は十分あります。また、道路に接していなくても、周囲に広い空き地があるなどの事情があれば、建築審査会の同意を経て例外的に建築が認められる43条の許可制度(いわゆる但し書き許可)の道もあります。どの道が現実的かは土地ごとに違いますから、まず道路種別と隣地の状況の調査から始めるのが定石です。第二の道は、そのまま活かすことです。建て替えはできなくても、確認申請の要らない範囲の修繕で住み続ける、賃貸に出す、駐車場や資材置き場として土地を貸す——。再建築不可物件は取得費が安い分、賃料利回りの面では悪くない投資対象になり得るため、賃貸需要のある場所なら「直して貸す」は立派な選択肢です。ただし先ほどの法改正のとおり、大規模な工事はできません。手を入れるなら、どこまでが申請不要の範囲かを工務店や建築士と確かめながら、計画的に。火災保険の加入や見直しも忘れずに——古い建物ほど、万一のときの備えが物を言います。

第三の道は、売却です。買い手の候補は3種類います。①隣地の所有者——あなたの土地を買えば自分の土地と一体で広く使え、場合によっては旗竿の竿が太くなって価値が上がる。再建築不可の土地の最有力の買い手は、実は隣人です。②再建築不可を専門に扱う買取業者——賃貸運用や隣地交渉のノウハウを持つ業者が、スピード重視で買い取ります。価格は市場より低めですが、確実に手放せます。③一般の買い手への仲介——安く買って住みたい、貸したいという個人の需要も、立地次第では存在します。大切なのは、1つの査定だけで「こんな値段にしかならないのか」と落胆しないこと。隣地・専門買取・仲介の3ルートで見積もりを並べると、金額に驚くほど差が出るのがこの分野の特徴です。第四の道は、手放すことです。相続放棄は選択肢ですが、再建築不可の土地のためにプラスの財産まで全部手放すのは、多くの場合つり合いません(放棄は全財産一括です)。相続した後に土地だけ手放したいなら、国に引き取ってもらう相続土地国庫帰属制度がありますが、建物があると使えないため取壊し費用が先行します。費用と負担金を試算し、売却と比べてから判断してください。順番としては、まず隣地と売却の道を探り、それでも引き取り手がないときの最後の受け皿として国庫帰属を検討する、という流れが現実的です。実例をひとつご紹介します。路地奥の間口1.8メートルの実家を相続した50代の方のご相談で、調査の結果、隣地の駐車場の一部を買い取れれば接道を満たせることが分かりました。当事務所で相続登記を整えたうえで、宅建業者として隣地所有者と交渉し、20センチ幅の土地の買い取りが成立。再建築可となった土地は、当初の買取査定の2倍を超える価格で売却できました。「建て替えられない家」の価値は、固定ではありません。調査と交渉で動かせる——それがこの分野の面白さであり、専門家の腕の見せどころです。最後にひとつだけ、心構えを。再建築不可の相続で一番避けたいのは、「どうせ売れないから」と結論を先送りすることです。家は年々傷み、法改正で出口は狭まり、相続人は代替わりで増えていく。今日の選択肢は、5年後には残っていないかもしれません。まずは査定と道路調査だけでも、早めに。それが、この種の財産と上手に付き合うための唯一にして最大のコツです。

3 名古屋のごとう司法書士事務所の特徴|登記から隣地交渉・売却まで

 

法律と不動産の両方の専門家だから、出口まで並走できます。

個別対応します|道路調査から出口の選択まで

 

「売れないと言われた家」こそ、ご相談ください。

当事務所は、相続と不動産を中心業務とする司法書士事務所であり、代表は宅地建物取引士として不動産事務所も経営しています。道路種別の調査、隣地の状況確認から出口の選択肢の比較まで、オーダーメイドでお手伝いします。

明瞭会計です|登記・交渉・売却の費用を最初に

 

複数ルートの査定と費用を並べて、納得して選べます。

相続登記の費用、隣地交渉や売却に伴う費用の全体像を事前にお示しし、どの出口がいくら手残りになるかを比較してご提案します。

不動産のプロとして、隣地交渉と売却戦略を実行

 

再建築不可の最有力の買い手は隣人。その交渉、プロにお任せを。

宅建業者として、隣地所有者へのご提案、専門買取業者との交渉、仲介売却まで実行部隊としてお手伝い。紙の評価に負けない出口を一緒に探します。

最後に ~相続の形は人それぞれ~

お気軽にご相談下さい。

建て替えられない理由は道路にある。だから、道路の問題を解けば価値は動く。

再建築不可の家は、幅4メートル以上の道路に2メートル以上接するという接道義務を満たさないために建て替えができない物件で、2025年の法改正により大規模リフォームの壁も上がりました。それでも、相続登記の義務は同じに進みます。出口は4つ。隣地の買い取りや43条の許可で再建築可に変える道、申請不要の修繕で住む・貸す道、隣地所有者・専門買取・仲介の3ルートで査定を並べて売る道、そして国庫帰属など手放す道。放置するほど選択肢は狭くなり、動けば価値は変わります。「売れない」と言われた実家こそ、登記から調査・交渉・売却まで、私たちにお任せください。

ごとう司法書士事務所は、名古屋市中区丸の内を拠点に、「難しいことを簡単に」という理念のもと、法律用語の誤解がトラブルにつながらないよう、家族や相続人の方によってすべて異なる相続の形に個別に対応しています。再建築不可物件の相続登記から道路調査、隣地交渉、売却・活用のご提案まで、司法書士と宅地建物取引士の両輪で、女性やご高齢の方、外国籍の方のご相談も丁寧にお受けしています。

▶「建て替えられない家を相続してしまった」。その家の出口、一緒に探しませんか。無料相談を承っている名古屋のごとう司法書士事務所(フリーダイヤル0120-290-939)まで、お気軽にお問い合わせください。


 

※本記事は2026年10月時点の情報をもとに作成しています。道路種別や許可の可否は個別の調査により判断が異なりますので、実際のお手続きにあたっては専門家にご相談ください。

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