
名古屋で相続相談・相続登記なら
ごとう相続手続き相談センター
運営:ごとう司法書士事務所・ごとう不動産事務所
〒460-0002 愛知県名古屋市中区丸の内三丁目15番3号
TCF丸の内ビル6階
実家と土地で数千万円、預金はわずか。それでも税金は、現金で、10か月以内に。
相続税のご相談で最も多い悩みは、税額の大きさそのものではありません。「払うお金がない」——財産の大半が実家や土地などの不動産で、預金が少ないご家庭では、評価額に応じた税金だけが先に確定し、手元に払う現金がない、という事態が普通に起こります。相続税の納付は、亡くなった日の翌日から10か月以内に、現金で一括が原則。この期限は、遺産分割がまとまっていなくても待ってくれません。
けれど、慌てて財産を投げ売りする必要はありません。選択肢は、期限内に売って納める、国の制度で分割払いにする(延納)、物で納める(物納)、そしてそれらの組み合わせ——と複数あり、それぞれに向き不向きがあります。このページでは、名古屋市中区丸の内の司法書士・宅地建物取引士が、税理士と連携しながら数多くの「払えない相続」をお手伝いしてきた立場から、対処法の全体地図と選び方、期限から逆算した段取り、そして生前にできる備えまでをご説明します。
延納には利子が、物納には厳しい条件が。だから実務の本命は、計画的な売却です。
選択肢を順にご説明します。第一の選択肢は、不動産を売って納めることです。実務でもっとも多く選ばれる、本命の方法です。相続した不動産を納税資金に換える場合、税制も味方してくれます。相続税の申告期限から3年以内(亡くなってから約3年10か月以内)に売却すれば、払った相続税の一部を取得費に加算して譲渡所得税を減らせる取得費加算の特例が使えるのです(詳しくは売却にかかる税金の記事をご覧ください)。注意すべきは時間です。売却には、相続登記、査定、売り出し、契約、決済と、どうしても数か月かかります。10か月の期限に間に合わせるには、遅くとも四十九日を過ぎたあたりから動き出すのが現実的で、期限ぎりぎりの売り急ぎは、足元を見られた安値売却に直結します。第二の選択肢は、金融機関からの借り入れです。不動産を担保に納税資金を借り、落ち着いてから売却や返済計画を立てる方法で、延納の利子税より金利が有利になる場合もあります。売却までのつなぎとしても機能します。
第三の選択肢が、国の分割払い制度である延納です。納付期限までに金銭で納められない事情があり、税額が10万円を超える場合に、担保を提供して年払いの分割にしてもらう制度です。期間は財産に占める不動産の割合に応じて最長20年まで。ただし、利子税という利息が付き続けますし、申請には担保の提供や書類の準備が必要で、「払えないから自動的に分割」とはいきません。第四の選択肢が、物納です。金銭で納められず、延納によっても納められない場合に限って、不動産や上場株式など決められた財産で納める制度です。順位(国債・不動産・上場株式などが第1順位)や、担保が付いていない・境界が明確といった管理処分不適格でないことの要件が厳しく、実際に認められる件数はごくわずか。しかも収納価額は時価でなく相続税評価額です。市場で高く売れる財産なら、売って現金で納めるほうが有利なことが多く、物納は「売ろうにも売れないが、要件は満たす」という限られた場面の最後の手段と考えてください。このほか、組み合わせの工夫もあります。遺産の中の預貯金を納税に優先的に充てる分け方にする、死亡保険金(受取人固有の財産としてすぐ受け取れます)を納税に充てる、代償分割をやめて換価分割に切り替える——分け方そのものが納税資金対策になるのです。凍結された口座も、遺産分割前の仮払い制度で一定額まで引き出せます(預金凍結の記事でご説明した制度です)。どの選択肢を選ぶにしても、共通する土台がひとつあります。それは、売る・担保に入れる・物納する、そのすべてに相続登記が必要だということ。名義が亡くなった方のままでは、不動産はお金に変わってくれません。納税の時計が動き出したら、登記の手続きも同時に動かす——これが10か月を制する鉄則です。
最初の3か月で全体像、6か月で分け方と売却、10か月で納付。逆算が全てです。
10か月の使い方を、逆算でご説明します。まず最初の3か月で、財産の全体像と税額の見込みをつかみます。財産目録を作り(財産目録の記事でご説明した一覧表です)、基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超えそうかを見極め、超えそうなら税理士に試算を依頼します。この段階で「納税資金が足りるか」の答えがほぼ出ます。足りないと分かったら、どの財産で払うかの方針決めです。売る不動産を決め、残す不動産を決める——この判断は分け方の協議と一体ですから、遺産分割協議の議題に「納税」を最初から載せてください。納税資金の視点を欠いた協議は、「実家は長男、預金は二男」と決めた後で長男が納税に窮する、という形で破綻します。6か月目までに協議の大枠と売却活動の開始、8〜9か月目に売買契約と決済、10か月で申告と納付——これが間に合う標準的な工程表です。万一、期限までに分割協議がまとまらない場合でも、申告と納税は待ってもらえません。法定相続分で計算した税額をいったん申告・納付し、分割確定後に精算する(未分割申告)ことになり、小規模宅地等の特例や配偶者の税額軽減がその時点では使えないため、納税負担は一時的に重くなります。分けられないことが、資金難を加速させる——10年ルールの時代、早くまとめる価値はここにもあります。
期限に遅れたらどうなるかも、正直にお伝えします。納付が遅れると延滞税が日割りで付き、申告自体が遅れると無申告加算税も加わります。「払えないから申告もしない」は最悪の選択で、ペナルティが雪だるま式に膨らみます。払えなくても申告だけは期限内に——これは鉄則です。そして、この記事で一番お伝えしたいのが、生前の備えです。納税資金の問題は、亡くなってからでは選択肢が限られますが、生前なら打ち手が豊富にあります。生命保険は、受取人固有の財産として遺産分割を待たずに受け取れ、非課税枠(500万円×法定相続人の数)もある、納税資金準備の王道です。評価額に対して預金が薄いご家庭なら、使っていない不動産の生前売却で現金化しておく、暦年贈与で納税資金を子に移しておく、という設計もあります。親御さんが元気なうちに「税金はどの財産で払うのか」まで決めた遺言と資金計画を作る——それが、残される家族への何よりの思いやりです。ご自身の財産を一覧にし、評価額のおおよそを把握し、基礎控除と見比べてみる。かかりそうなら、保険・贈与・売却のどれで備えるかを専門家と設計する。この作業は、元気なうちなら数か月でできますが、相続が始まってからでは、10か月の時計に追われながらの作業になります。実例をひとつご紹介します。お父様を亡くした姉弟のご相談で、財産は自宅と貸地と駐車場で計8,000万円相当、預金は600万円、見込み税額は約700万円でした。当事務所で相続登記と並行して駐車場の売却を3か月目から開始し、7か月目に決済。取得費加算の特例を税理士が適用し、納税も譲渡税も自己資金の持ち出しなく完了しました。「最初に工程表を見せてもらえたので、焦らずに済んだ」と仰ったとおり、この問題の答えは、特別な裏技ではなく、早く始めて順番どおりに進めることなのです。逆に、着手が8か月目になってしまったご相談では、期限内の売却を断念し、いったん延納を申請してから翌年に売却して繰上げ返済する二段構えになりました。結果は同じ「売って納める」でも、遅れた分だけ利子税と手間が余計にかかっています。時間だけは、専門家にも取り戻せません。だからこそ、税額に驚いたその日が、動き始める日です。
登記・売却・税理士連携。納税までの工程表をひとつの窓口で。
財産の確認、分け方、売却、納付。逆算のスケジュールを最初にお渡しします。
当事務所は、相続と不動産を中心業務とする司法書士事務所であり、代表は宅地建物取引士として不動産事務所も経営しています。提携税理士と連携し、納税を見据えた相続の全体設計をお手伝いします。
納税額・売却手取り・諸費用。お金の全体像を最初に見える化します。
いくらで売れて、いくら納めて、いくら残るのか。数字の全体像を事前にご説明し、納得のうえで進めていただけます。
期限があっても、安売りはしない。早く動くことで価格を守ります。
宅建業者である当事務所なら、期限から逆算した売却活動で、納税と適正価格の両立を図れます。
お気軽にご相談下さい。
原則は10か月で現金一括。本命は計画的な売却、延納・物納は最後の手段。
相続税は10か月以内に現金一括が原則です。払えないときの選択肢は、①期限内の売却(約3年10か月以内なら取得費加算の特例・ただし売り急ぎ回避のため早期着手)②金融機関からの借り入れ③延納(担保提供・最長20年・利子税あり)④物納(要件厳格・評価額での収納・最後の手段)、そして保険金の活用や納税を見据えた分け方の工夫です。協議がまとまらないと特例が使えない未分割申告となり負担は重くなるため、「納税」を協議の最初の議題に。払えなくても申告だけは期限内に行うのが鉄則です。そして、売る・担保に入れる・物納する、すべての前提に相続登記があります。最善の対策は、生命保険や生前売却による親の代からの納税資金準備。相続が始まった方は税額に驚いたその日から、まだの方は元気な今から——10か月の工程表づくりを、私たちにお任せください。
ごとう司法書士事務所は、名古屋市中区丸の内を拠点に、「難しいことを簡単に」という理念のもと、法律用語の誤解がトラブルにつながらないよう、家族や相続人の方によってすべて異なる相続の形に個別に対応しています。相続登記から納税のための不動産売却、提携税理士との申告連携、生前の納税資金設計まで、司法書士と宅地建物取引士の両輪で、女性やご高齢の方、外国籍の方のご相談も丁寧にお受けしています。
▶「税金の額を聞いて、血の気が引いた」。その不安、工程表に変えれば対処できます。無料相談を承っている名古屋のごとう司法書士事務所(フリーダイヤル0120-290-939)まで、お気軽にお問い合わせください。
※本記事は2026年10月時点の情報をもとに作成しています。延納・物納の要件や特例の適用は個別の事情により異なりますので、実際のお手続きにあたっては税理士等の専門家にご確認ください。
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