
名古屋で相続相談・相続登記なら
ごとう相続手続き相談センター
運営:ごとう司法書士事務所・ごとう不動産事務所
〒460-0002 愛知県名古屋市中区丸の内三丁目15番3号
TCF丸の内ビル6階
相続登記は境界が曖昧でもできます。でも、売却は境界を待ってくれません。
相続した実家の土地を売ろうとしたら、不動産会社から「境界の確定が必要です」と言われた。隣との境を示す杭が見当たらない。お隣も代替わりしていて、昔の経緯を知る人がいない——。土地の境界問題は、普段は静かに眠っていて、売却や分筆という「土地を動かす場面」で突然目を覚まします。そして厄介なことに、相続をきっかけに顕在化するケースが非常に多いのです。境界を知っていた親の世代が亡くなり、隣地もまた相続で持ち主が変わり、立ち会って話せる人がいなくなっていくからです。
幸い、境界問題には整理された解決の道具がそろっています。土地家屋調査士による確定測量、隣地の協力が得られないときの筆界特定制度、越境物の覚書。そして何より、親が元気なうちに済ませる測量という、最高の生前対策があります。このページでは、名古屋市中区丸の内の司法書士が、境界の基本の仕組み、相続で境界問題が起きる場面と解決の道筋、専門家の役割分担、生前にできる備えまでを、実務の目線でご説明します。
「境界」にはふたつの意味があります。この区別が、解決の入口です。
まず、基本の整理から。土地の境界と一口に言いますが、法律の世界にはふたつの境界があります。ひとつは筆界。登記上の一筆ごとの土地の区画線で、国が定めた公法上の線ですから、隣同士が話し合って動かすことはできません。もうひとつは所有権界。所有権がどこまで及ぶかという私法上の線です。ふたつは本来一致するはずですが、長年の間に塀の位置がずれていたり、一部を譲り合った経緯があったりすると、食い違いが生まれます。「公図ではここまでだが、昔からお隣が使っている」といった場面は、この食い違いの典型です。
次に、相続との関係です。知っておいていただきたいのは、相続登記そのものに境界の確定は不要だということ。登記は地番単位で名義を移すので、境界が曖昧でも手続きは進みます。問題が牙をむくのは、その先です。第一に、売却の場面。買主や仲介会社は、境界が確定し、隣地所有者の確認を得た確定測量図を求めるのが通常で、境界標のない土地は、測量が終わるまで売るに売れません。第二に、分筆の場面。一筆の土地を兄弟で分けて相続する現物分割には、前提として確定測量が必要です。第三に、国庫帰属などの出口でも、境界が明らかでない土地は引き取ってもらえません。そして第四に、越境の問題。隣の木の枝が越えてくる、こちらの塀の基礎が数センチ隣地に食い込んでいる——相続した途端、こうした長年の黙認事項の「引き継ぎ交渉」があなたの仕事になるのです。
境界問題が相続で顕在化しやすい理由も、押さえておきましょう。境界の記憶は、人に宿ります。どこに杭があったか、塀は誰が作ったか、あの一角はなぜお隣が使っているのか。それを知る親の世代が亡くなり、隣地もまた代替わりし、さらに登記簿の面積と実際の面積がずれている(古い測量に由来する、いわゆる縄伸び・縄縮み)土地も珍しくない。つまり、時間が経つほど、証人も資料も失われていく。境界問題が「早い者勝ち」ならぬ「早い者楽」の世界だということを、まず覚えてください。
まず集めるべき資料も、ご案内しておきます。法務局で取れる公図と地積測量図(作られていない土地もあります)、過去に境界確認をした際の確認書や測量図、売買や分筆の経緯が分かる古い契約書。こうした紙は、権利証の袋や実家の金庫にまとめて眠っていることが多いものです。遺品整理の際、「境界」「測量」「確認書」の文字がある書類は、宝物として扱ってください。親の代に一度でも測量がされていれば、解決までの道のりは劇的に短くなります。
隣の協力が得られれば測量で、得られなければ筆界特定で。道は必ずあります。
解決の王道は、土地家屋調査士による境界確定測量です。資料調査と現地測量を行い、隣接するすべての土地の所有者(道路を挟む場合は市などの官側も)に現地で立ち会ってもらい、境界を確認して、境界確認書を取り交わし、境界標を設置する。ここまでそろえば、売却にも分筆にも使える確定測量図が完成します。期間は数か月、費用は土地の形状や隣接者の数によりますが数十万円規模が目安。相続した土地の売却では、この測量費用を見込んで資金計画と売却スケジュールを立てることが、最初の実務になります。道路を挟んだ官側との境界確認(官民査定)が必要な場合は、さらに時間がかかる傾向があるため、売り急ぐ事情があるなら早めの着手が肝心です。測量費用を誰が負担するかも、相続の場面では決めておきたい点。売却して分ける換価分割なら、売却経費として代金から精算する形で遺産分割協議書に明記しておくと、後の争いを防げます。なお、登記簿の面積と実測面積が違った場合、売買は実測面積で精算する方式と、登記簿の面積のまま取引する方式があり、どちらで売るかは価格交渉にも関わります。ここは宅建業者の腕の見せどころです。
問題は、隣地の協力が得られない場合です。立会いを拒まれる、隣地自体が相続未了で誰に声をかけてよいか分からない、所有者が行方不明——所有者不明土地の時代には、よくある袋小路です。ここで使えるのが、筆界特定制度。法務局に申請すると、筆界特定登記官が外部専門家の意見を踏まえて筆界の位置を特定してくれる制度で、隣地所有者の同意がなくても結論が出るのが最大の強みです。半年から1年程度の時間と費用はかかりますが、裁判よりは軽く、話し合いの膠着を打開する現実的な一手になります。特定の結果は登記所に記録され、その後の測量や売却協議の土台として使えますし、「法務局が示した線」という中立の結論が出ること自体が、こじれた隣人関係に話し合いの再開のきっかけをもたらすことも少なくありません。申請には、公図や地積測量図などの資料収集と現地の状況整理が必要になるため、土地家屋調査士と組んで準備するのが通常です。それでも決着しない所有権の争いは、最終的に境界をめぐる訴訟の世界となり、弁護士の職域です(隣地所有者が行方不明の場合の裁判所を使った仕組みは、所有者不明土地の記事もご覧ください)。
越境への対処も実務の定番です。隣の竹木の枝が越えてきている場合、法改正により、催告しても切除されないときなどには自分で切り取ることができるようになりました。一方、塀や屋根のような構造物の越境は、すぐに壊せとは言いにくいのが現実。実務では、越境の事実を双方が確認し、「建て替えの際に解消する」と約束する覚書を交わしておくのが定石で、この一枚があるだけで、将来の売却時に買主へ堂々と説明できます。相続した土地に越境がある(されている)と気づいたら、感情的な撤去要求ではなく、覚書による見える化から始めてください。
そして、最高の生前対策の話です。境界の確定は、親の代で済ませるのが圧倒的に有利です。理由は3つ。境界の経緯を知る本人が立ち会える。長年のお付き合いのある隣人関係の中で話せる。そして、相続後の売却がすぐに動ける。実例をひとつ。実家の売却を見据えたご相談で、お父様がお元気なうちに確定測量をおすすめし、調査士と連携して境界確認と越境の覚書まで整えました。数年後の相続では、登記完了から売り出しまでわずか1か月。一方、別のご相談では、境界標がなく隣地も数次相続で関係者が十数人に膨らんでおり、筆界特定を経て売却までに2年を要しました。同じ「実家の売却」で、この差です。土地をお持ちの親御さんへの何よりの親孝行は、「境界、はっきりしてる?」のひと言かもしれません。帰省の折に、庭の隅の杭を親子で一緒に確かめてみる——そんな小さな点検が、十年後のご家族を長い測量の迷路から救うのです。
測量は土地家屋調査士、登記は司法書士、売却は宅建業。全部の窓口をひとつに。
境界問題は時間のかかる分野。見通しを隠さずお伝えします。
当事務所は、相続と不動産を中心業務とする司法書士事務所であり、代表は宅地建物取引士として不動産事務所も経営しています。境界に不安のある土地の相続は、解決までの道のりと費用感を最初に正直にご説明し、一歩ずつ伴走します。
「いつ売れる状態になるか」から逆算して、測量と登記を組み立てます。
相続登記と売却を一体で見られるのが当事務所の強みです。信頼できる土地家屋調査士と連携し、相続登記・確定測量・売却活動を並行して進める段取りで、時間のロスを最小にします。
「問題になる境界」か「今は寝かせてよい境界」かの見極めをお手伝いします。
ご相談は無料です。売却予定の有無、土地の資料の状況、隣地との関係をお聞きし、今すぐ測量すべきか、将来に備えて資料だけ集めておくかの仕分けからご提案します。費用は予めお見積りを提出します。
お気軽にご相談下さい。
境界の記憶は人に宿る。だから、確定は「知っている人がいるうち」に。
土地の境界には、動かせない筆界と、所有権の及ぶ範囲である所有権界のふたつがあり、相続登記自体は境界が曖昧でもできますが、売却・分筆・国庫帰属の場面で確定が求められます。王道は土地家屋調査士による確定測量と境界確認書、隣地の協力が得られなければ法務局の筆界特定制度、越境は覚書による見える化、争いが残れば訴訟という段階。そして、境界の経緯を知る人と隣人関係が残っている親の代の測量こそ、最高の生前対策です。測量・登記・売却の三位一体の段取りで、眠っていた境界問題を、売れる土地・分けられる土地への一本道に変える。そのお手伝いを、私たちにお任せください。
ごとう司法書士事務所は、名古屋市中区丸の内を拠点に、「難しいことを簡単に」という理念のもと、デジタル化にも取り組みながら、家族や相続人の方によってすべて異なる相続の形に臨機応変に対応しています。相続登記から土地家屋調査士との連携による測量の段取り、不動産の売却・活用まで、司法書士と宅地建物取引士の両輪で、女性やご高齢の方、外国籍の方のご相談も丁寧にお受けしています。
▶「実家の土地、境界の杭が見つからないんです」。その不安、道筋に変えられます。無料相談を承っている名古屋のごとう司法書士事務所(フリーダイヤル0120-290-939)まで、お気軽にお問い合わせください。
※本記事は2026年10月時点の情報をもとに作成しています。測量の要否や費用、制度の利用の可否は土地の状況により異なりますので、実際のお手続きにあたっては専門家にご相談ください。
〒460-0002
愛知県名古屋市中区丸の内三丁目15番3号 TCF丸の内ビル6階
名古屋市地下鉄桜通線又は名城線「久屋大通駅」:桜通線側の1番出口から徒歩5分
名古屋市地下鉄桜通線又は鶴舞線「丸の内駅」 :桜通線側の4番出口から徒歩6分
9:00~19:00
土・日・祝(ただし、事前予約により相談可能)
※フォームからのお問合せは24時間受付しております。