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ごとう相続手続き相談センター
運営:ごとう司法書士事務所・ごとう不動産事務所
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TCF丸の内ビル6階
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——使い道が決まるまでの間も、税金と管理の負担は静かに積み上がっています
「先日親を亡くし、実家の土地と建物を相続したものの、住む予定も使う予定もない」「兄弟で話し合う前に、そもそもどんな選択肢があるのかを知っておきたい」——名古屋市中区の当事務所には、このような入口の段階のご相談が数多く寄せられます。
不動産は、預貯金と違って持っているだけでは1円も生みません。それどころか、固定資産税や草刈り・修繕といった維持管理の負担が毎年かかり続けます。一方で、方針さえ決まれば、まとまった現金に換える、賃料収入を得る、ご自身やご家族の住まいとして活かすなど、姿を変えて家計を支えてくれる財産でもあります。
そこで今回は、司法書士事務所と不動産事務所を併設する名古屋の当事務所の立場から、使う予定のない不動産を相続した方に向けて、活用の代表的な選択肢と、その前に必ず済ませておきたい手続きを、順を追ってご紹介します。
——名義が亡くなった方のままでは、売ることも貸すことも担保に入れることもできません
不動産の相続そのものは、亡くなった瞬間に始まります。しかし、相続した不動産を売却する、人に貸す、担保にして融資を受ける——こうした活用に進むには、その前提として、名義を亡くなった方(被相続人)から相続人へ変更する「相続登記」を済ませておく必要があります。登記記録上の所有者であってはじめて、「この不動産を活用する権利が自分にある」と第三者に示せるからです。
ここで重要なのが、相続登記は2024年(令和6年)4月1日から法律上の義務になったという点です。不動産を相続したことを知った日から原則3年以内に登記を申請しなければならず、正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象となり得ます。この義務は過去の相続にもさかのぼって適用され、2024年4月より前に発生した相続については2027年(令和9年)3月31日が一つの期限とされています。「活用はゆっくり考えたいけれど、遺産分割の話し合いがすぐにはまとまらない」という場合には、ひとまず自分が相続人であることを法務局に申し出る「相続人申告登記」という簡易な制度で義務を果たしておく方法もあります(ただしこの申出だけでは売却や担保設定はできず、後日あらためて相続登記が必要です)。
手続きの流れとしては、まず亡くなった方の出生から死亡までの戸籍を集めて相続人を確定します。再婚などがあると、面識のないごきょうだいの存在が戸籍から判明することもあります。相続人が確定したら全員で遺産分割協議を行って誰がその不動産を取得するかを決め、協議書などの書類を整えて、不動産の所在地を管轄する法務局へ登記を申請します。ここまで終えて、ようやく活用のスタートラインです。
——「売る・貸す・建てる」。それぞれの向き不向きを見ていきましょう
相続した不動産を放置すると、税金と管理の負担だけが続き、資産であるはずのものが実質的な「持ち出し」になってしまいます。活かし方は事情によりさまざまですが、大きく整理すると次の3つのパターンに分けられます。
——分けやすく、負担から解放される、いちばんシンプルな選択肢
1つ目は、不動産を売却して現金化する方法です。
不動産を手放すことにはなりますが、固定資産税や管理の負担から完全に解放され、以後のリスクもなくなります。何より、現金は1円単位で分けられるため、複数の相続人で公平に分割しやすいのが最大の利点です。売却代金は、住み替えや別の資産への買い換え、お子さまの教育資金、老後の生活資金など、ご家族の状況に合わせて自由に振り向けられます。
また、相続した不動産の売却には税制上の後押しもあります。相続税を納めた方が申告期限から3年以内に売却すると、納めた相続税の一部を売却時の経費(取得費)に上乗せできる特例があり、一定の要件を満たす相続空き家の売却では譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例も設けられています。適用には細かな要件がありますので、売却の時期を決める前に確認しておくと安心です。
——手放さずに、維持費を賃料でまかなうという考え方
2つ目は、土地を貸して賃料を得る方法です。所有権は手元に残したまま収入を得られるため、「先祖代々の土地なので売りたくない」という方に向いています。
手軽なのは、時間貸しや月極の駐車場としての活用です。大きな初期投資をせずに始められ、固定資産税を賄える程度の収入が見込めるうえ、人の出入りがあることで雑草や不法投棄といった管理の悩みも減ります。ほかにも、資材置き場として事業者に貸す、事業用定期借地として貸すなどの形があります。
注意したいのは、建物付きの土地を更地にして貸す場合には解体費用がかかること、そして貸し方によっては借地借家法により長期間土地が戻ってこない契約になり得ることです。契約の形態(普通借地か定期借地か)によって将来の自由度が大きく変わりますので、契約前に必ず専門家に確認してください。
——リターンが大きい分、事前の見極めがすべてを決めます
3つ目は、土地にアパートやマンションなどの建物を建てて貸し出す、あるいはご自身で使う方法です。既に建物がある場合は、リフォームやリノベーションで賃貸に出す形も考えられます。
3つの中では最も大きな収益が期待できる一方、初期費用も最も大きく、通常は銀行融資を利用して建てることになります。つまり借入という形でリスクを背負う選択ですから、家賃収入と返済・維持費の収支シミュレーションを慎重に立てる必要があります。
特に大切なのは、「そもそも収益物件を建てて成り立つ立地なのか」「どんな入居者層を想定するのか」を、建築会社や不動産会社の提案任せにせず、ご自身の目と耳で確かめることです。人口減少が進む中、同じ名古屋市内でも賃貸需要はエリアによって大きく異なります。成功例がある一方で、想定した家賃で埋まらず返済に苦しむ失敗例も残念ながら少なくありません。
——目的が決まれば、売る・貸す・建てるの答えはおのずと絞られます
ここまで活用方法をご紹介してきましたが、実際に動き出す前に、その不動産を「何のために」持ち続けるのか(あるいは手放すのか)という目的を先に整理することをおすすめします。将来も使う見込みがないなら売却して資金化し、必要になればあらためて別の不動産を買うという考え方もできます。ご実家のように思い出のある家は「しばらくこのままにしておきたい」というお気持ちも自然なことで、定期的に足を運んで手入れできる状況なら、それも一つの選択です。
避けていただきたいのは、目的のないまま「何となく」放置してしまうことです。誰も使っていないことが外から明らかな家は、不審者が出入りしやすく、放火や犯罪の温床になるおそれがあり、動物が住み着けば衛生面でもご近所に迷惑をかけかねません。管理が行き届かない空き家は、法律に基づき自治体から指導・勧告を受ける対象にもなり、勧告を受けると固定資産税の軽減(住宅用地の特例)が外れて税負担が跳ね上がることもあります。所有者としての法的責任だけでなく、地域に対する道義的な責任を問われる時代になっているのです。
なお、「遠方の山林や利用しづらい土地で、売ることも貸すことも難しい」という場合には、一定の要件と負担金のもとで土地を国に引き取ってもらう「相続土地国庫帰属制度」という選択肢もありますし、相続開始から間もない段階であれば、そもそも相続放棄を含めて承継するかどうかを検討すべきケースもあります。相続を、その不動産とのかかわり方を決める機会にしていただければと思います。
——「登記を済ませる」「目的を決める」。この2つで不動産は資産に変わります
以上、名古屋の司法書士が、相続した不動産の活用について、前提となる相続登記から「売る・貸す・建てる」の3つの選択肢、そして目的の整理までを解説しました。
不動産は、固定資産税や維持管理の負担を伴う以上、必ずしもプラスの財産とは限りません。だからこそ、義務化された相続登記を期限内に済ませたうえで、ご自身とご家族にとっての最適な活かし方を早めに決めることが、負担を資産に変える近道になります。
判断に迷われたら、どうぞお気軽にご相談ください。名古屋市中区丸の内のごとう司法書士事務所は、不動産事務所(宅地建物取引士)を併設し、相続登記・遺産分割・相続放棄などの相続手続きから、相続した不動産の売却や活用のご相談までを一つの窓口でお手伝いしています。お客さまごとの事情に合わせたオーダーメイドのご提案を心がけておりますので、「まだ方針が決まっていない」という段階からでも大歓迎です。ご相談のご予約は、お電話のほかネット予約もご利用いただけます。
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