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海外に財産がある相続はどうなる?プロベートの壁と備えを名古屋で解説

相続のグローバルな未来?|「ハワイのコンド」「海外の口座」が、一番の難題になる時代

海外旅行気分で買った資産が、遺された家族には海外裁判の入口になることがあります。

ハワイのコンドミニアム、現役時代の海外赴任で開いた銀行口座、外国の証券会社の投資口座——。海外に資産を持つことが珍しくなくなった今、相続の現場にも新しい難題が持ち込まれるようになりました。日本国内の財産なら、戸籍と遺産分割協議書で名義変更が進みます。ところが海外の財産は、日本の書類だけでは動きません。財産のある国のルールに従う必要があり、米国系の国や地域では、プロベートと呼ばれる裁判所の手続きに、年単位の時間と高額の費用がかかることがあるのです。

 

しかも、海外にあるからといって、日本の相続税から外れるわけではありません。日本にお住まいの方の相続では、全世界の財産が課税の対象です。「現地の手続きは重く、日本の税金はしっかりかかる」。これが海外財産相続の現実ですが、生前の備えによって、この壁の多くは低くできます。このページでは、名古屋市中区丸の内の司法書士が、海外財産の相続で何が起きるか、プロベートの仕組み、日本の税との関係、そして家族を海外裁判から守る生前の設計までを、実務の目線でご説明します。

1 海外財産の相続で起きること|プロベートの壁と手続きの重さ

日本の遺産分割協議書は、海外では通用しないことがある。この前提から始めましょう。

まず、仕組みの整理です。日本人が亡くなった場合、「誰が相続人か」「相続分はどうか」といった相続の中身は、原則として日本の法律で決まります。しかし、海外にある財産を実際に動かす手続きは、その財産がある国や地域のルールに従わなければなりません。不動産の名義変更は現地の登記制度で、銀行口座の解約は現地の銀行の手続きで。日本で作った遺産分割協議書や戸籍をそのまま持ち込んでも、翻訳や宣誓供述書などの英文書類に作り替え、現地の方式に載せ直す作業が必要になります。日本には戸籍という便利な身分証明の仕組みがありますが、海外には戸籍制度のない国がほとんどで、「相続人であることの証明」ひとつにも工夫が要るのです。

そして、米国の多くの州やハワイ、英国系の国・地域で待ち構えているのが、プロベートです。これは、亡くなった方の財産をいったん裁判所の管理下に置き、裁判所が関与しながら債務を清算し、相続人へ分配する手続き。日本のように相続人が直接引き継ぐのではなく、裁判所に選ばれた人格代表者(遺言執行者や遺産管理人)を通じて進みます。問題は、その重さです。完了まで1年から3年かかることも珍しくなく、現地の弁護士費用や裁判費用がかさみ、手続き中は財産が凍結されたまま。ハワイのコンドミニアム1室のために、日本のご家族が英文の書類と時差の壁と闘い続ける——これがプロベートの現実です(州や財産額によっては、少額向けの簡易手続きが使える場合もあります)。

 

銀行口座や証券口座も油断できません。死亡が伝わると口座は凍結され、解約にはプロベートや、銀行所定の英文書類(死亡証明書の翻訳認証、相続人の宣誓供述書など)が求められます。少額なら簡易な手続きで応じてくれる金融機関もありますが、対応は国・機関ごとにばらばら。さらに怖いのが、放置です。海外の口座は、日本の家族がその存在を知らないまま放置されやすく、長期間動きがないと、州政府などに資産が移管されてしまう制度(休眠資産の没収的な扱い)を持つ国もあります。日本の休眠預金は権利が残りますが、海外では「取り戻せる保証がない」場合すらある。存在の把握こそが、海外財産相続の第一関門なのです。手がかりは、英文の郵便物やメール、確定申告の外国税額控除の記録、海外送金の履歴。遺品整理の段階から、英文書類は捨てずに集めてください。郵便が電子明細に切り替わっている口座は紙の痕跡が残らないため、パソコンやスマートフォンのメールも大切な調査対象になります(デジタル遺産の整理の考え方は、専用の記事が参考になります)。

2 日本の税との関係と、家族を守る生前の備え

「現地の手続き」と「日本の税金」は別のレース。両方の時計が同時に動きます。

税金の整理です。日本にお住まいだった方が亡くなった場合、日本の相続税は、国内・国外を問わず全世界の財産に課税されるのが原則です。ハワイの不動産も、海外口座の残高も、日本の申告書に載せます。評価は現地通貨の時価を亡くなった日のレートで円換算します。円安が進んだ時期の相続では、現地の価格が変わらなくても円建ての評価額が膨らむ、という為替の影響も受けます。現地で相続関連の税金を納めた場合には、二重課税を調整する外国税額控除の仕組みがあります。ここで実務上の大問題が、時間差です。日本の相続税の申告期限は10か月。一方、プロベートは1年から3年。つまり、現地の手続きが終わらないうちに、日本の申告期限が先に来るのが通常で、財産の把握と評価を急ぎ、場合によっては未分割のまま申告する段取りが必要になります。また、海外に5,000万円を超える財産を持つ方には、毎年の国外財産調書の提出義務があり、この調書は相続人が財産を探す手がかりにもなります。亡くなった方が毎年の確定申告を税理士に依頼していたなら、その税理士が海外財産の存在を把握していることも多く、最初に連絡すべき相手のひとりです。海外財産は「隠せる財産」ではなく、「漏れると重い財産」。国際的な口座情報の交換制度も進んでおり、申告漏れへの目は年々厳しくなっています。

では、家族を守る生前の備えです。第一に、資産の棚卸しと整理。使っていない海外口座は元気なうちに解約し、資金を日本へ戻す。この一手だけで、家族の負担は劇的に減ります。第二に、プロベートを避ける持ち方への変更。米国系の資産には、夫婦などで合有し生存者が自動的に承継するジョイント・テナンシー、口座に死亡時の受取人を指定しておく制度、生前に信託へ財産を移すリビングトラストなど、プロベートを経ずに承継させる仕組みが用意されています。どれが使えるかは国・州・資産の種類によるため、現地の制度に詳しい専門家との設計になりますが、「プロベートは生前にしか避けられない」ことだけは、はっきりしています。亡くなってから「ジョイントにしておけば」と気づいても、もう持ち方は変えられません。海外資産をお持ちの方の生前対策は、国内の遺言や登記よりもさらに、先手必勝の世界なのです。第三に、遺言の設計。海外財産については、財産所在地の方式に合わせた現地の遺言を別途作る方法があり、日本の遺言との抵触が生じないよう、対象財産を分けて書くのが定石です。そして第四に、一覧の書き残し。金融機関名・口座番号・現地の連絡先・パスワードの在りかをエンディングノートに。海外財産は、存在さえ分かれば道があります。分からなければ、道を探すことすらできません。

 

実例をひとつ。ご主人がハワイのコンドミニアムを単独名義でお持ちだったご夫婦の生前相談で、現地の専門家と連携し、ご夫婦のジョイント・テナンシーへの変更と、口座の受取人指定をお手伝いしました。数年後にご主人が亡くなった際、ハワイの不動産と口座はプロベートを経ずに奥様へ移り、当事務所は日本国内の相続登記と預貯金の承継に専念。「主人が元気なうちに整理していなければ、ハワイの裁判所と3年付き合うところでした」。海外財産の相続対策は、持ち方を変えられる生前が勝負。逆に、すでに相続が始まってしまった方も、あきらめる必要はありません。現地の簡易手続きの可否、少額口座の個別交渉、プロベートが避けられない場合の現地弁護士の選定まで、やれることを一つずつ並べて進めれば、時間はかかっても出口には着きます。旅の思い出の資産を、家族の重荷にしないために、早めの点検と、始まってからの冷静な段取りを。

3 名古屋のごとう司法書士事務所の特徴|国内外の手続きの司令塔に

現地手続きは現地の専門家へ。全体の地図と国内手続きは、私たちが。

誠実に対応します|分からないことは分からないと言う誠実さ

海外案件こそ、できること・できないことを正直にご説明します。

当事務所は、相続と不動産を中心業務とする司法書士事務所であり、代表は宅地建物取引士として不動産事務所も経営しています。海外の手続きそのものは現地の専門家の領域ですが、全体の段取りの整理と国内手続き、連携先へのつなぎを、誠実にお手伝いします。

不動産の専門家です|国内資産との全体バランスで設計

海外資産と国内の自宅・収益物件を、一枚の財産目録で見渡します。

司法書士が宅地建物取引士の資格を保有し、不動産実務に精通しています。海外財産の扱いを考える際も、国内の不動産や預貯金を含めた遺産全体の設計として、遺言や分け方をご提案します。

ご相談は無料です|「海外に口座があるかもしれない」段階から

英文郵便物の読み解きから、税理士・現地専門家との連携まで。

 

ご相談は無料です。遺品の英文書類からの財産の把握、日本側の相続手続き、国際相続に強い税理士や現地専門家のご紹介まで、海外がからむ相続の司令塔としてお使いください。

最後に ~相続の形は人それぞれ~

お気軽にご相談下さい。

海外財産は「ある国のルール」で動き、「日本の税金」がかかる。持ち方の備えは、生前にしかできない。

海外にある財産の相続は、財産所在地のルールに従う必要があり、米国系の国・地域ではプロベートという裁判手続きに年単位の時間と高額の費用がかかることがあります。口座は凍結・放置すれば現地で失われるおそれもあり、存在の把握が第一関門。一方、日本の相続税は全世界財産に課税され、10か月の申告期限はプロベートの完了を待ってくれません。だからこそ、生前の備えがすべて。使わない口座の解約と資金の国内回帰、ジョイント・テナンシーや受取人指定などプロベートを避ける持ち方、財産所在地に合わせた遺言、そして一覧の書き残し。旅先で手に入れた資産を家族の重荷にしないための点検を、国内外の専門家と連携しながら、私たちがお手伝いします。

ごとう司法書士事務所は、名古屋市中区丸の内を拠点に、「難しいことを簡単に」という理念のもと、多様化する相続の形に柔軟に対応しています。国内の相続登記・預貯金の承継から、国際相続に強い税理士・現地専門家との連携、遺言などの生前対策、不動産の売却・活用まで、司法書士と宅地建物取引士の両輪で、女性やご高齢の方、外国籍の方のご相談も丁寧にお受けしています。

▶「ハワイに父名義のコンドがある。何から手を付ければ……」。その途方もなさを、段取りに変えるお手伝いをします。無料相談を承っている名古屋のごとう司法書士事務所(フリーダイヤル0120-290-939)まで、お気軽にお問い合わせください。


 

※本記事は2026年10月時点の情報をもとに作成しています。各国・各州の手続きや税の扱いは制度により大きく異なりますので、実際のお手続きにあたっては現地の専門家および税理士にご相談ください。

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