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賃貸不動産の法人化は相続対策になる?仕組みと注意点を名古屋で解説

相続対策の上級編|アパートの家賃が、相続財産を毎年太らせていませんか

家賃収入の受け皿を個人から会社に変える。それだけで、相続の風景は大きく変わります。

アパートや貸店舗、駐車場などの賃貸不動産をお持ちの方には、共通のジレンマがあります。家賃収入は頼もしい。けれど、その家賃が毎年親の預金口座に積み上がり、相続財産を太らせ続ける——。所得税は高い累進税率で課され、貯まったお金には将来の相続税。「稼げば稼ぐほど、税金の山が高くなる」構図です。この流れを変える道具として、資産管理会社をつくる法人化が、不動産オーナーの相続対策の定番になっています。

 

仕組みの核心はシンプルです。家賃の受け皿を個人から法人に変え、家族へ役員報酬として分配すれば、親への財産の一極集中が止まり、次世代への移転が毎年進む。さらに、認知症による賃貸経営の凍結を防ぐ効果もあります。一方で、設立や不動産移転のコスト、向き不向きの見極めなど、知らずに進めると後悔する注意点も確かにあります。このページでは、名古屋市中区丸の内の司法書士・宅地建物取引士が、法人化が相続対策になる仕組み、3つの方式、コストと向き不向き、進め方までを、実務の目線でご説明します。

1 仕組み|なぜ法人化が相続対策になるのか、3つの方式の違い

家賃の行き先を変えると、相続財産の増え方が変わります。

まず、個人のまま賃貸経営を続けた場合に何が起きるかから。家賃収入は全額、オーナー個人の所得として高い累進税率の所得税・住民税の対象になり、税引き後のお金は、オーナーの預金として貯まり続けます。つまり、長生きして経営が順調であるほど相続財産が膨らみ、将来の相続税も膨らむ。子どもに財産を移したくても、現金でまとめて渡せば贈与税の高い壁がある。これが、個人経営の構造的なジレンマです。

法人化は、この流れを根本から変えます。会社をつくり、家賃収入の受け皿を法人にすると、収入は会社のものになり、そこから家族(配偶者や子)へ役員報酬という給与の形で分配できます。給与は贈与ではないので贈与税はかからず、受け取る側それぞれに給与所得控除が働き、家族全体で見た税負担の分散にもなります。何より大切なのは、親個人への財産の一極集中が止まること。家賃が親の口座に貯まる代わりに、働きに応じた報酬として次世代へ毎年流れ、子の側には将来の相続税の納税資金が自然に育っていきます。相続対策とは、財産を減らすことではなく、流れを設計し直すことなのです。

 

法人化には、大きく3つの方式があります。第一に、管理委託方式。不動産は個人所有のまま、管理業務だけを自分の会社に委託し、管理料を法人に落とす形。手軽ですが、法人に移せる収入は管理料相当にとどまり、効果は限定的です。第二に、サブリース方式(転貸方式)。法人が物件を一括で借り上げ、入居者に転貸する形で、管理委託よりは法人の取り分が増えますが、これも中間的な効果です。第三に、不動産所有方式。建物そのものを法人の所有に移し、家賃収入を丸ごと法人に入れる形で、相続対策としての効果が最も大きい本命の方式です。実務では、建物だけを法人へ移し、土地は個人に残して法人が地代を払う形に整えるのが定石で、土地の移転コストを避けながら家賃の流れを変えられます(土地の税務上の取り扱いには所定の届出などの整えが必要で、ここは税理士の設計領域です)。そして相続の場面では、不動産そのものではなく会社の株式が承継の単位になります。株式は暦年贈与でコツコツ子へ移すこともでき、遺言で後継者を指定することもできる。「不動産の相続」を「株式の承継」に変換することこそ、法人化の仕上げの効果です(株式の承継の考え方は自社株の相続の記事と地続きです)。なお、ひとつ正確に。個人のまま不動産を相続する場合にも、土地や貸家の相続税評価には一定の軽減の仕組みがあり、「法人化しないと損」と単純に言えるわけではありません。法人化の主戦場は、評価の圧縮よりも、毎年の家賃の蓄積を止める流れの改革にあります。また、法人に移した直後の株式評価には特別な取り扱いがあるなど、評価の世界は専門的ですから、効果の見積もりは必ず税理士の試算で確かめてください。

2 コストと向き不向き、認知症対策の効果と進め方

効果とコストを天秤にかけ、「早く始めるほど効く」性質を知って判断します。

次に、正直にコストの話をします。法人化には、お金がかかります。設立時には、定款認証や登録免許税などの設立費用。運営中は、赤字でも毎年かかる法人住民税の均等割、税理士の顧問料、役員報酬に伴う社会保険の負担。そして不動産所有方式では、建物を法人へ移す際に、登録免許税や不動産取得税、場合によっては譲渡所得税といった移転コストが発生します。これらを合計すると、年間数十万円規模の固定費と、移転時のまとまった支出は覚悟が必要です。効果がコストを上回らなければ、法人化は「手間が増えただけの箱」になってしまいます。だからこそ、向き不向きの見極めが大切になります。目安として語られるのは、家賃収入がおおむね年1,000万円を超えるあたりから検討の土俵に乗るという感覚ですが、物件の構成・家族の状況・他の所得によって損益分岐は大きく変わります。「隣のオーナーがやったから」ではなく、わが家の数字での試算が出発点です。アパートローンが残っている物件では、建物を法人へ移す際に金融機関との調整(債務の引き受けや借り換え)が必要になる点も、計画段階で確認しておきたい実務のポイントです。また、家族への役員報酬は、実際に経営に関わる実態に見合った金額であることが大前提。働きのない家族への過大な報酬は、税務上否認される火種になります。

もうひとつ、知っておきたいのがタイミングの性質です。法人化の効果は、家賃収入の蓄積を止めることにあるため、早く始めるほど累積の効果が大きく、晩年になってからでは十分に働きません。また、建物の移転や会社設立の意思決定には本人の判断能力が必要ですから、認知症が進んでからでは法人化そのものができなくなります。逆に言えば、元気なうちに法人化しておくと、強力な認知症対策にもなります。個人オーナーが認知症になると、新しい賃貸借契約も大規模修繕も売却もすべて止まり、いわゆる資産凍結に陥りますが、法人所有なら、経営は会社の機関として続けられ、オーナー個人の判断能力の衰えに左右されにくくなるのです(個人のままの凍結対策としては家族信託という道具もあり、比較検討の価値があります)。

 

進め方は、チーム戦です。税の設計と試算は税理士、会社の設立登記と建物の移転登記は司法書士、物件の評価や将来の売却・組み替えは宅建業。この三者が最初から同じテーブルに着くことで、手戻りのない設計ができます。実例をひとつ。アパート2棟と貸駐車場をお持ちの70代のオーナーのご相談で、税理士と連携して試算したところ、不動産所有方式で建物を移し、奥様と長男を役員とする形に組むことで、毎年の家賃の蓄積が止まり、長男側に納税資金が育つ見通しが立ちました。当事務所で会社設立と建物の移転登記を担い、将来は株式の暦年贈与と遺言で承継を仕上げる設計です。「もっと早く知りたかった」というお言葉どおり、この対策は時間を味方につける対策。思い立った今が、検討のいちばん早いタイミングです。さらに、法人には出口の道具も増えます。長年役員を務めた親の引退時には役員退職金というまとまった移転の機会があり、相続が起きたときには、死亡退職金や弔慰金の仕組みも使えます。そして相続発生後の手続きも、個人所有との違いが出るところ。不動産が法人名義なら、オーナーが亡くなっても不動産の相続登記は不要で、株式の承継と役員変更の登記で経営は引き継がれます。賃貸借契約も振込口座もそのまま、入居者に何の影響もない。この「事業が止まらない相続」こそ、法人化の隠れた真価かもしれません。

3 名古屋のごとう司法書士事務所の特徴|設立登記から不動産まで一貫

会社づくりも、不動産の名義も、どちらも司法書士の本業です。

個別対応で、わが家に合う方式をご提案します

管理委託か、サブリースか、所有方式か。物件と家族の形から一緒に選びます。

当事務所は、相続と不動産を中心業務とする司法書士事務所であり、代表は宅地建物取引士として不動産事務所も経営しています。法人化の3方式のどれが合うか、そもそも法人化すべきかから、中立の立場でご一緒に検討します。

親切な対応で、難しい仕組みを分かりやすく

「法人化って何がいいの?」の素朴な疑問から、かみ砕いてご説明します。

会社・株式・役員報酬といった耳慣れない言葉を、図にしながら丁寧にご説明します。ご家族への説明の場に同席することも可能です。

明朗会計で、費用の全体像を最初にお示しします

設立費用・登記費用・毎年の固定費。損益分岐の試算とともに透明に。

 

ご相談は無料です。法人化にかかる費用の全体像と、提携税理士による効果の試算をセットでご提示し、納得のうえで進めていただけます。

最後に ~相続の形は人それぞれ~

お気軽にご相談下さい。

家賃の流れを設計し直し、不動産の相続を株式の承継に変える。早く始めるほど効く対策です。

賃貸不動産の法人化は、家賃収入の受け皿を会社に変え、役員報酬として家族に分配することで、親への財産の一極集中を止め、次世代に納税資金を育てる相続対策です。方式は管理委託・サブリース・不動産所有の3つで、効果の本命は建物を法人に移す不動産所有方式。相続の場面では株式が承継の単位となり、暦年贈与や遺言と組み合わせられます。一方、設立・運営・移転のコストは確実にかかるため、家賃規模や家族構成に照らした試算が不可欠。そして、本人が元気なうちにしかできず、早いほど効果が積み上がる、時間を味方につける対策です。税理士・司法書士・宅建業のチームで、わが家の数字からの検討を、私たちと始めてみませんか。

ごとう司法書士事務所は、名古屋市中区丸の内を拠点に、「難しいことを簡単に」という理念のもと、法律用語の誤解がトラブルにつながらないよう、デジタル化にも取り組みながら、家族や相続人の方によってすべて異なる相続の形に個別に対応しています。資産管理会社の設立登記から建物の移転登記、遺言などの生前対策、相続登記、不動産の売却・活用まで、司法書士と宅地建物取引士の両輪で、女性やご高齢の方、外国籍の方のご相談も丁寧にお受けしています。

▶「アパートの家賃、このまま貯め続けていいのかな」。その疑問が、相続対策の入口です。無料相談を承っている名古屋のごとう司法書士事務所(フリーダイヤル0120-290-939)まで、お気軽にお問い合わせください。


 

※本記事は2026年10月時点の情報をもとに作成しています。法人化の税務上の効果や損益分岐は個別の事情により大きく異なりますので、実際のお手続きにあたっては税理士および専門家にご相談ください。

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