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相続した実家はいくら?不動産の評価額の調べ方を名古屋の司法書士が解説

  1. 相続と不動産の値段のお話|「実家はいくら?」に、答えがいくつもある理由

 

同じ家に、場面ごとに違う値札が付く。この仕組みを知ると、相続の話し合いが変わります。

相続の話し合いで、必ず登場する問いがあります。「実家って、いくらなの?」。ところが、この素朴な問いへの答えは、ひとつではありません。市場で売れるであろう実勢価格、相続税の計算に使う路線価、固定資産税や登記の税金の基準になる固定資産税評価額——。同じ不動産に、目的の違う複数の価格が付いており、俗に一物四価、五価とも呼ばれます。そして相続では、遺産分割・相続税・登記と、場面ごとに使う物差しが変わるのです。

この仕組みを知らないまま話し合いを始めると、「固定資産税の紙に書いてある額で計算したら、弟に安く渡しすぎた」「税金の評価額で分けたら、売ったら全然違う値段だった」という行き違いが起きます。逆に、物差しの使い分けさえ分かれば、評価を巡る争いの多くは防げます。このページでは、名古屋市中区丸の内の司法書士・宅地建物取引士が、不動産の5つの価格の意味と調べ方、相続の場面ごとの使い分け、評価で揉めないための実務の知恵までをご説明します。

1 一物五価の整理|5つの価格の意味と、それぞれの調べ方

売る価格・税金の価格・目安の価格。目的が違えば、数字も違います。

それでは、5つの価格を順にご紹介します。第一に、実勢価格。実際に市場で売買される価格で、「実家はいくら?」の最も実感に近い答えです。調べ方は、不動産会社の査定が基本。周辺の成約事例や、国の不動産取引価格の情報サイトも参考になります。第二に、公示地価。国が毎年1月1日時点の標準地の価格を公表するもので、土地取引の指標です。第三に、基準地価。都道府県が7月1日時点で調べる、公示地価の補完役です。このふたつは「世の中の地価の動き」を知る物差しで、個別の家の値段そのものではありません(毎年の地価動向の見方は、基準地価の記事でご説明しています)。

第四に、相続税路線価。相続税や贈与税の計算のために国税庁が毎年公表する、道路ごとの1平方メートル当たりの価格で、おおむね公示地価の8割の水準に設定されています。国税庁のサイトで誰でも見られ、お手元のスマートフォンでも「路線価図」と検索すればすぐにたどり着けます。第五に、固定資産税評価額。市町村が3年ごとに見直す評価で、おおむね公示地価の7割の水準。毎年春に届く固定資産税の課税明細書に載っており、市役所で評価証明書を取ることもできます。そして大切なことに、建物の価格は、この固定資産税評価額が相続実務の基本の物差しになります(建物には路線価がないためです)。まとめると、売るなら実勢価格、相続税は路線価(土地)と固定資産税評価額(建物)、登記や固定資産税は固定資産税評価額、地価の流れは公示・基準地価——。「何のための価格か」で覚えるのが、一番の近道です。

 

なお、それぞれの水準感には規則性があるため、逆算の目安にも使えます。たとえば固定資産税評価額が1,400万円の土地なら、7割水準の逆算でおおよその時価は2,000万円前後かもしれない、という当たりの付け方です。ただし、これはあくまで機械的な目安。土地の形や接する道路、再建築の可否などの個別事情で、実際に売れる価格は大きく上下します。目安で方向を付け、大事な判断の前には査定で確かめる。この二段構えが実務の作法です。もうひとつ、見落とされがちなのが「いつ時点の価格か」という視点です。相続税の評価は亡くなった日が基準。一方、遺産分割で使う時価は、分割の話し合いをしている時点の価格が基本とされます。相続から話し合いまで年月が空き、その間に地価が動いていれば、ふたつの数字は自然とずれます。「申告のときの評価額と違うじゃないか」という混乱は、この時点の違いを知っていれば防げるのです。

2 場面別の使い分け|遺産分割・相続税・登記、そして揉めない評価の決め方

分けるときは時価、税金は税金の物差し。混ぜると、揉めます。

場面ごとに見ていきましょう。まず、遺産分割。きょうだいで実家をどう分けるかを話し合うとき、使うべき物差しは時価(実勢価格)です。長男が実家を取得し、二男に代わりのお金(代償金)を払う代償分割では、実家をいくらと見るかで代償金が直接変わります。ここで固定資産税評価額や路線価を使うと、時価より低い分、不動産をもらう側が得をする計算になり、後から「安く見積もられた」という不満の火種になります。法律上、全員が納得すればどの物差しで分けても自由ですが、納得の土台には「時価はいくらか」の共有が欠かせません。実務の知恵は、複数の不動産会社の査定を取り、幅のある時価を全員で眺めること。特定の相続人が連れてきた1社の数字だけでは「お手盛りでは」と疑われがちですが、2〜3社の査定がそろえば、幅の真ん中に自然と相場観が生まれ、話し合いの土俵が安定します。それでも折り合わなければ、費用はかかりますが、不動産鑑定士による鑑定評価という中立・公式の切り札も用意されています。

次に、相続税。土地は路線価方式(路線価×面積に、土地の形などによる補正)か、路線価のない地域では倍率方式(固定資産税評価額×所定の倍率)で評価し、建物は固定資産税評価額で評価します。実勢価格より低めの水準で評価されるのが通常で、さらに、亡くなった方の自宅の土地には評価を大きく減らす小規模宅地等の特例が使える場合があり、適用の可否で税額が劇的に変わります。マンションについては、タワーマンションの節税を背景に評価方法が見直され、実勢価格との開きが大きい部屋では評価額が引き上げられる計算の仕組みが導入されています。このあたりの精密な計算は税理士の領域ですから、基礎控除を超えそうなご家庭は早めの連携を(基礎控除の考え方は相続税の記事でご説明しています)。「路線価で概算したら基礎控除ぎりぎり」というご家庭こそ、特例の適用可否で申告の要否が変わる分かれ目にいますから、自己判断で「うちは関係ない」と決めつけないことが肝心です。そして、登記の場面。相続登記の際に納める登録免許税は、固定資産税評価額×0.4%で計算します。評価額1,400万円の実家なら5万6,000円。課税明細書や評価証明書が、登記費用の見積りの出発点になるのです。当事務所がお見積りの際に最初に評価証明書をお願いするのも、この税額を正確に計算するためです。

 

最後に、よくある誤解をひとつ。「評価額が低い家は、安くしか売れない」ではありません。固定資産税評価額や路線価は税金のための控えめな物差しであって、市場の人気を映す鏡ではないからです。逆に、「評価額が高いのに、買い手がつかない」土地もあります。たとえば、接する道路が狭く建て替えに制限のある家、間口の狭い旗ざお地、共有持分だけの権利——こうした不動産は、紙の上の評価額より市場での値付けが厳しくなりがちです。とくに共有持分は、持分割合どおりの金額では売れないのが市場の現実で、「評価額の半分の持分だから半値」とはいきません(共有のリスクは共有相続の記事でご説明しています)。実例をひとつ。実家の分け方で対立しかけたごきょうだいのご相談で、弟さんは課税明細書の1,200万円を、お兄さんは「売れば2,500万はする」を主張して平行線でした。当事務所で物差しの違いをご説明し、3社の査定(2,300万〜2,500万円)を取得。時価2,400万円を土台に代償金を決め、協議書の作成から登記まで一気に進みました。「数字の意味が分かったら、喧嘩する理由がなくなった」——評価の争いの多くは、実は物差しの取り違えなのです。そして、この知識は生前対策にも活きます。親が元気なうちに一度、実家の査定を取っておくと、遺言で誰に何を渡すかの設計も、将来の代償金の見通しも、現実の数字の上で考えられます。査定書をエンディングノートに挟んでおくだけで、将来の話し合いの質は見違えるはず。「実家の値段を知る」ことは、立派な相続対策の第一歩なのです。

3 名古屋のごとう司法書士事務所の特徴|査定の目を持つ司法書士

法律の手続きと不動産の値段、両方を一つの窓口で。

個別対応で、ご家庭の分け方に合わせます

実家を残すか、売って分けるか。評価の使い方からオーダーメイドで。

当事務所は、相続と不動産を中心業務とする司法書士事務所であり、代表は宅地建物取引士として不動産事務所も経営しています。分け方の方針に合わせて、どの価格をどう使うかからご提案します。

ご相談は無料です|課税明細書の見方からどうぞ

お手元の書類を一緒に読み解くところから始めましょう。

ご相談は無料です。固定資産税の課税明細書や登記事項証明書をお持ちいただければ、評価額の読み方、登記費用の概算、時価の当たりの付け方まで、その場でご説明します。

不動産の専門家として、査定もお任せください

宅建業者として実勢価格の査定ができる、数少ない司法書士事務所です。

 

遺産分割の土台となる時価の査定から、売却の実行、代償分割の設計、相続登記まで、司法書士と宅地建物取引士の両輪でワンストップにお手伝いします。

最後に ~相続の形は人それぞれ~

お気軽にご相談下さい。

売るなら実勢、税は路線価と固定資産税評価額、登記は固定資産税評価額。分けるときは時価で。

相続した不動産には、実勢価格・公示地価・基準地価・相続税路線価・固定資産税評価額という複数の価格があり、遺産分割は時価、相続税は路線価(土地)と固定資産税評価額(建物)、登録免許税は固定資産税評価額と、場面ごとに物差しが決まっています。路線価は公示地価の8割、固定資産税評価額は7割という水準感は逆算の目安になりますが、実際に売れる価格は個別事情で大きく動くため、大事な判断の前には複数の査定を。評価を巡る争いの多くは、物差しの取り違えから生まれます。数字の意味をそろえて、納得の分け方へ。査定の目を持つ司法書士事務所として、私たちがお手伝いします。

ごとう司法書士事務所は、名古屋市中区丸の内を拠点に、「難しいことを簡単に」という理念のもと、法律用語の誤解がトラブルにつながらないよう、家族や相続人の方によってすべて異なる相続の形に個別に対応しています。不動産の査定から遺産分割協議書の作成、相続登記、税理士との連携、売却・活用まで、司法書士と宅地建物取引士の両輪で、女性やご高齢の方、外国籍の方のご相談も丁寧にお受けしています。

▶「実家がいくらなのか、まず知りたい」。その第一歩から、どうぞお気軽に。無料相談を承っている名古屋のごとう司法書士事務所(フリーダイヤル0120-290-939)まで、お気軽にお問い合わせください。


 

※本記事は2026年10月時点の情報をもとに作成しています。評価の水準や税額は個別の事情により異なりますので、実際のお手続きにあたっては税理士および専門家にご相談ください。

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