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株式や証券口座の相続手続きとは?移管の流れとNISAの注意を名古屋で解説
株式・投資信託の相続は、預金とも不動産とも違う独自ルール。知らないと、二度手間の連続です。
「父が株をやっていたらしいが、どこの証券会社かわからない」「証券口座の名義変更をしたいのに、自分の口座を作れと言われた」。株式や投資信託の相続手続きは、預金の解約とも不動産の登記とも違う、独自の世界です。証券口座は名義変更ができず、相続人が同じ証券会社に自分の口座を開設して、そこへ株式を移管(引っ越し)するのが基本ルール。この仕組みを知らないまま窓口に行くと、何度も出直すことになります。
さらに、亡くなった方が株式投資をしていたかどうかすら分からないケース、タンスから古い株券が出てきたケース、NISA口座の非課税をどう扱うかなど、株ならではの論点が次々に現れます。このページでは、名古屋市中区丸の内の司法書士が、証券口座の探し方から移管の流れ、NISAや株券の特殊ルール、相続税評価と売却の注意点までを、実務の目線でご説明します。
名義変更ではなく「移管」。相続人自身の口座が、受け皿として必要です。
出発点は、証券口座を探すことです。ネット証券の普及で、通帳のような手がかりが残らないケースが増えました。NISAの普及で投資は特別なものではなくなり、「親が株を持っているかどうか、家族が知らない」ことは、これからの相続の標準的な風景になっていきます。手がかりは、郵送やメールで届く取引報告書・特定口座年間取引報告書、確定申告書の控え、預金通帳の配当金入金や証券会社への振込記録。それでも見つからない場合の切り札が、証券保管振替機構(通称ほふり)への開示請求です。亡くなった方がどの証券会社に口座を持っていたかを、相続人が一括で照会できる制度で、手数料は数千円程度。「株をやっていたはずだが、どこか分からない」の悩みは、これで解決できます。
口座が判明したら、証券会社へ死亡の連絡を。口座は凍結され、取引と配当の受け取りが止まります。その後の手続きは、①残高証明書の取得(遺産分割の資料になります)、②戸籍一式または法定相続情報一覧図、遺産分割協議書(または遺言)、印鑑証明書の提出、③移管です。冒頭のとおり、証券口座の株式や投資信託は、相続人が同じ証券会社に開設した自分の口座へ移す形でしか引き継げないのが原則。相続人に口座がなければ、新規開設から始めます。移管が完了して初めて、売却も保有継続も、相続人の自由になります。
手続きの実際も、少しだけ具体的に。書式は証券会社ごとに異なり、「相続手続き依頼書」といった所定の用紙に相続人全員または受け継ぐ方が記入する形が一般的です。複数の証券会社に口座がある場合は、法定相続情報一覧図を使えば戸籍の束を1枚に代えられ、同時並行で進められます。連絡から移管完了までは、書類がそろってから2週間〜1か月程度が目安。なお、口座の中には株式だけでなく、投資信託、債券、外国株式、そして待機資金(MRFなど)の現金部分も入っています。これらも同じ手続きの中でまとめて承継します。
株ならではの特殊ルールも押さえましょう。第一に、NISA口座。NISAの非課税の恩恵は本人一代限りで、相続人のNISA口座へ移すことはできません。亡くなった日の時価で払い出され、相続人の課税口座に移ります(死亡日までの値上がり益には課税されない扱いです)。第二に、タンスから出てきた株券。株券は電子化により廃止されており、手元の株券自体は有価証券としての効力を失っていますが、権利が消えたわけではありません。その株式は、信託銀行などに開設された特別口座で管理されているのが通常で、株主名簿管理人である信託銀行に相続手続きを申し出ることになります。古い株券を「もう紙くずだ」と捨てるのは早計。必ず確認してください。第三に、未受領の配当金。亡くなった後に届いた配当金領収証や、受け取り忘れの配当も相続財産です。単元未満株(端株)も忘れられがちな財産の代表格で、配当の通知だけが届く数株のために手続きが必要になることもあります。
評価は「4つのうち一番安い値」。売却は「移管後」。順番を間違えないことです。
相続税がかかるご家庭では、株式の評価がポイントになります。上場株式の相続税評価は、①亡くなった日の終値、②当月の終値平均、③前月の終値平均、④前々月の終値平均、の4つのうち最も低い価格を選べます。相場が動いた月に亡くなった場合、この選択で評価が大きく変わることがあります。どの数字を使えるかは証券会社の残高証明書や取引所のデータで確認できます。投資信託は、死亡日の基準価額をもとに評価します。遺産分割の話し合いでは、この相続税評価とは別に、「いま売ったらいくらか」の時価も見ながら、誰が引き継ぐか・売って分けるかを決めていきます。
売却して分けたい場合の注意も2つ。第一に、売却できるのは移管の後です。凍結された故人の口座のままでは売れないため、「早く現金化したい」ご家庭ほど、書類集めと移管を急ぐ必要があります。代表相続人の口座に移管してから売却し、代金を分配する換価分割の形を取るなら、遺産分割協議書にその趣旨を明記しておくこと(贈与とみなされないための作法は、遺産分割協議書の記事でご説明したとおりです)。第二に、税金。売却益にかかる譲渡所得税の計算では、亡くなった方の取得価額を相続人が引き継ぎます。取得価額がわからない古い株は、売却額の5%を取得費とみなす扱いになり、税負担が重くなりがちです。相続税を納めた方が3年10か月以内に売る場合の取得費加算の特例も含め、売却のタイミングは税理士と連携して判断するのが安全です。
遺産分割の設計にも、株ならではの目線があります。投資経験のない相続人が株式をそのまま引き継ぐと、値動きへの不安と管理の負担を抱え込むことになりがちです。「株はお父さんの趣味だったから」というご家庭では、無理に現物で分けず、換価分割で現金にしてから分けるほうが、全員が安心できることも多いもの。逆に、投資を続けたい相続人がいれば、その方が株式を、他の方が預金や不動産を、という財産の種類ごとの割り振りも有効です。いずれにせよ、株式は日々値動きする財産。分け方の方針だけでも早めに決めることが、相場に振り回されないコツです。
放置のリスクにも触れておきます。株式は、不動産のような登記義務はありませんが、放置すれば配当は受け取れず、株主総会の通知も届かなくなります。長期間連絡が取れず配当も受け取らない株主の株式は、法律の手続きを経て会社側で売却・処分できる制度すらあります。また、相続人が複数いる場合、遺産分割前の株式は相続人全員の準共有となり、議決権の行使にも全員の調整が必要という不安定な状態です。実例をひとつ。お父様の遺品整理で古い株券2枚と配当金の通知を見つけた60代の女性のご相談。ほふりへの開示請求と信託銀行の特別口座の照会で、株券の分を含む3銘柄・約400万円分の株式が判明しました。一覧図と協議書をそろえてご自身の証券口座へ移管し、一部は取得費加算の特例が使える期間内に売却。「紙くずだと思っていた株券が、こんな形になるとは」と驚かれていました。株の相続は、探すところから専門家と進める価値のある分野です。あわせて、亡くなった年の配当所得や、特定口座内の譲渡損益が準確定申告(4か月以内)に関わることもあります。証券・税・登記が絡み合うのが株の相続。全体を見渡せる窓口で、漏れなく進めることが肝心です。
財産の種類ごとに窓口を回る負担を、当事務所が一手に引き受けます。
司法書士が宅地建物取引士として活動し、不動産取引や実務に精通しています。
当事務所は、相続と不動産を中心業務とする司法書士事務所であり、代表は宅地建物取引士として不動産事務所も経営しています。値動きのある株式と、分けにくい不動産。性質の違う財産をどう組み合わせて分けるか、遺産全体を見た設計をご提案します。
相続不動産の専門家が、証券の承継まで含めてお答えします。
ご相談は無料です。ほふりへの開示請求の進め方、証券会社ごとの必要書類、遺産承継業務としてのまるごと代行まで、ご事情に応じた進め方をご案内します。「そもそも株があるのかどうか」を確かめたい段階のご相談も歓迎です。
移管する口座の数・銘柄の状況に応じた費用を、最初に計算します。
初回のご相談時に、必要となる手続きを整理し、費用の合計をご提示します。戸籍収集から証券・預金・不動産の承継まで、まとめてご依頼いただいた場合の総額も明示しますので、安心してご検討いただけます。
お気軽にご相談下さい。
株の相続は「探す→移す→分ける」。独自ルールさえ知れば、怖くありません。
証券口座は名義変更できず、相続人自身の口座への移管が基本。口座が分からなければほふりへの開示請求、古い株券は信託銀行の特別口座、NISAは課税口座への払い出しと、株には独自のルールが並びます。相続税評価は4つの最低値から選べ、売却は移管後に、取得費の引き継ぎと特例を見ながら。凍結・準共有のまま放置すれば、配当も議決権も宙に浮きます。コツコツ投資で築かれた財産を、確実にご家族へ。そして、ご自身が投資をしている方は、口座の一覧をエンディングノートに書き残しておくこと。それだけで、家族の「探す」手間はゼロになります。探すところから売却まで、専門家と一緒に進めましょう。
ごとう司法書士事務所は、名古屋市中区丸の内を拠点に、「難しいことを簡単に」という理念のもと、ストレスなく法律手続きをご利用いただけるよう、各ご家族に合わせた臨機応変な対応を心がけています。証券・預貯金の承継から相続登記、不動産の売却・活用まで、司法書士と宅地建物取引士の両輪で、女性やご高齢の方、外国籍の方のご相談も丁寧にお受けしています。
▶「株があるはずだけれど、どこに、いくらあるのか分からない」。その状態からで大丈夫です。無料相談を承っている名古屋のごとう司法書士事務所(フリーダイヤル0120-290-939)まで、お気軽にお問い合わせください。
※本記事は2026年9月時点の情報をもとに作成しています。証券会社ごとの手続き・必要書類や税の扱いは個別に異なりますので、実際のお手続きにあたっては各社窓口または専門家にご確認ください。
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