
名古屋で相続相談・相続登記なら
ごとう相続手続き相談センター
運営:ごとう司法書士事務所・ごとう不動産事務所
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TCF丸の内ビル6階
地面師は、書類の隙を突くプロ。その最大の隙が、放置された相続登記です。
他人の不動産の所有者になりすまし、偽造書類で売り払って代金を奪う——地面師と呼ばれる詐欺の世界が、ドラマや報道で広く知られるようになりました。大手企業が数十億円をだまし取られた事件は、不動産取引のプロでさえ見抜けないことがある手口の精巧さを社会に突きつけました。そして、これは都会の大型取引だけの話ではありません。地面師やその周辺の詐欺が好んで狙うのは、所有者の目が届いていない不動産。つまり、亡くなった方の名義のまま登記が止まった実家や、誰も住まなくなった空き家です。
相続登記の義務化が始まった理由は、過料を科すためではありません。名義を現在に保つことが、権利を守る社会の土台だからです。登記簿は誰でも見られる公開の帳簿。そこに亡くなった方の名前が何年も残っていることは、「この家は誰も見ていません」という貼り紙にもなり得ます。このページでは、名古屋市中区丸の内の司法書士・宅地建物取引士が、相続した不動産が狙われる仕組み、登記が持つ守りの力、そして法務局の防犯制度の使い方までを、実務の目線でご説明します。
狙われるのは、所有者の実在をすぐ確かめられない不動産です。
まず、手口の骨組みからご説明します。地面師の犯行は、おおむね三つの部品でできています。第一に、なりすまし役。本当の所有者に成り代わる人物を用意し、偽造した運転免許証やパスポート、印鑑証明書を持たせます。第二に、舞台装置。偽の権利証や委任状、ときには司法書士や弁護士をかたる人物まで登場させ、取引の体裁を整えます。第三に、急がせる筋書き。「ほかにも買い手がいる」「相続税の納期が迫っている」と買主をせかし、確認の時間を奪って決済まで走り抜ける。代金が支払われた直後に一味は消え、後には、所有者になりすまされた本人と、お金を払った買主との間の長い紛争だけが残ります。
では、どんな不動産が標的になるのか。共通するのは、所有者の実在と意思をすぐに確かめられないことです。具体的には、所有者が亡くなって登記が止まったままの土地建物。登記簿の名義人に連絡を取ろうにも本人はこの世におらず、相続人が誰かは外からすぐには分かりません。次に、誰も住んでいない空き家や更地。見に行っても誰もおらず、近所も事情を知らないため、なりすましに気づく人がいません。さらに、所有者が遠方に住んでいて現地と疎遠な不動産、担保が付いておらず売却の自由度が高い不動産も好まれます。相続した実家が空き家のまま、名義は亡くなった親や祖父母のまま——この状態は、残念ながら狙われる条件がそろっています。登記簿は手数料を払えば誰でも取得できる公開情報ですから、「古い名義のまま放置された不動産」を探し出すこと自体は、詐欺師にとって難しい作業ではないのです。
もうひとつ、詐欺とまでは言えなくても、相続人同士の間で起きる危うさにも触れておきます。不動産の権利は、登記をしなければ第三者に主張できないのが民法の大原則です。相続でも、遺産分割で法定相続分を超えて取得した部分は、登記をしておかなければ第三者に対抗できないと民法に明記されました。たとえば、話し合いで長男が実家を単独相続すると決めても、登記をしないでいるうちに、他の相続人の債権者がその相続人の持分を差し押さえたり、持分だけが第三者に売られたりすれば、長男は自分の権利を失いかねません。実際、相続人の持分だけを買い取って共有状態に入り込み、高値での買取りや分割請求を持ちかける業者も存在します。登記の放置は、見知らぬ詐欺師だけでなく、身近な権利関係の変動に対しても無防備になることなのです。加えて、高齢の所有者を狙う原野商法の二次被害——昔買わされた価値の乏しい土地について「高く売れます、手数料を先に」と持ちかける手口——も後を絶ちません。相続した覚えのない土地の売却勧誘が届いたら、まず疑ってかかる。契約や支払いの前に、必ず家族か専門家に一度見せる。この小さな習慣が、立派な相続財産の守りになります。
守りの第一歩は特別な制度ではなく、登記を今の実態に合わせておくことです。
守りの柱を、優先順位の高い順にご説明します。第一の柱は、相続登記を済ませることです。名義が現在の所有者になっていれば、なりすましの余地は大きく減ります。登記簿に生きている所有者の名前と住所があれば、買主側も司法書士も本人への確認ができ、偽者が入り込む隙が狭まるからです。相続登記は2024年から義務になり、取得を知った日から3年以内に申請しなければ過料の対象にもなりますが、本当の意味は罰則ではなく、この守りの力にあります。義務だから仕方なく、ではなく、わが家の防犯設備として登記を整える——その発想の転換をおすすめします。あわせて、引っ越しをしたのに登記簿の住所が昔のままという方は、住所変更登記も忘れずに。2026年4月からはこちらも義務化され、法務局からの大切な通知が届かない事態を防ぐ意味でも、名義と住所を現在に保つことが守りの土台になります。
第二の柱は、法務局が用意している防犯制度の活用です。意外に知られていませんが、登記の世界には防犯のための仕組みがいくつもあります。代表が不正登記防止申出。なりすましの気配があるときに法務局へ申し出ておくと、3か月の間、その不動産に登記の申請があった場合に申出人へ通知され、身に覚えのない登記を水際で止める手がかりになります。また、権利証に代わる登記識別情報(12桁の符号)を盗み見られた疑いがあるときは、失効の申出をしてその符号を無効にできます。符号が失効しても所有権には影響なく、将来の登記は司法書士の本人確認情報などで対応できますから、不安を抱えたまま過ごすより申出を。日常の備えとしては、年に一度、登記事項証明書や登記情報提供サービスでご自身と親の不動産の名義を確認する習慣が効きます。固定資産税の課税明細書が届く春は、名義の点検にもちょうどよい季節です。さらに、法務局から届く登記完了の通知や照会の書面を「難しそうだから」と捨てないこと。身に覚えのない登記の動きは、必ずどこかで紙の痕跡を残します。怪しい郵便物こそ、開けて、専門家に見せてください。見慣れない書面の多くは取り越し苦労で終わりますが、万一の一通を見逃さないことに意味があります。
第三の柱は、取引と書類の守りです。権利証や登記識別情報、実印、印鑑証明書は、不動産を動かす鍵束です。同じ場所にまとめて保管しない、安易に他人へ預けない、コピーを求められても理由を確かめる——この基本だけで、多くの手口は成立しにくくなります。そして、売買の決済の場には、司法書士による本人確認という最後の砦があります。私たち司法書士は、取引の当事者が本人に間違いないか、売る意思が本当にあるかを、書類と対面の両面から確認する法律上の責務を負っており、少しでも疑いがあれば取引を止めます。地面師事件の多くは、この確認を骨抜きにするために偽の専門家を仕立てるほどで、裏を返せば、信頼できる司法書士が関与する取引はそれだけ破られにくいということです。実例をひとつご紹介します。祖父名義のまま20年放置された空き家について、「買いたいという方がいる」という電話や訪問が急に増え、不安になった60代の方が相談に見えました。調べると数次相続で相続人は8人。当事務所で戸籍の収集と遺産分割協議をまとめ、相談者への相続登記を完了させたうえで、念のため不正登記防止申出も行いました。登記が現在の名義に変わった途端、勧誘はぴたりと止まりました。「名義を直すことが、こんなに効く防犯だとは思わなかった」——この実感こそ、相続登記義務化の本当の意味だと思います。守りは、事件が起きてからでは間に合いません。登記を現在に保つ。それが、費用対効果の最も高い相続財産の防犯です。
登記のプロは、権利を動かすプロであると同時に、守るプロでもあります。
数次相続で相続人が増えていても、あきらめずにご相談ください。
当事務所は、相続と不動産を中心業務とする司法書士事務所であり、代表は宅地建物取引士として不動産事務所も経営しています。祖父母名義のまま止まった登記の整理から、防犯制度の申出まで、ご家庭の事情に合わせて設計します。
相続人の数で費用が変わる場合も、条件を最初にご説明します。
数次相続の整理は戸籍の通数や相続人の人数で手間が変わりますが、費用の全体像と追加条件を事前にお示しし、納得のうえで進めていただけます。
「売ってほしい」の手紙や電話、その真偽を一緒に確かめます。
宅建業者として売買の現場を知る当事務所なら、届いた勧誘が市場の実勢に照らして自然なものか、警戒すべきものかの見立てを含めてアドバイスできます。
お気軽にご相談下さい。
登記を現在に保つことが、最大の防犯。放置された名義は、狙われる隙になる。
地面師をはじめとする不動産詐欺は、所有者の実在をすぐ確かめられない不動産——亡くなった方の名義のまま登記が止まった家や空き家——を狙います。登記の放置は、詐欺だけでなく、相続人の持分の差押えや売却といった身近な権利変動にも無防備になること。守りの柱は三つです。相続登記と住所変更登記で名義と住所を現在に保つこと。不正登記防止申出や登記識別情報の失効申出といった法務局の防犯制度を知っておくこと。権利証と実印の管理を徹底し、取引では司法書士の本人確認という砦を活かすこと。相続登記の義務化は、罰則の制度ではなく、ご家族の財産を守る盾の制度です。その盾の整え方を、私たちにお任せください。
ごとう司法書士事務所は、名古屋市中区丸の内を拠点に、「難しいことを簡単に」という理念のもと、法律用語の誤解がトラブルにつながらないよう、家族や相続人の方によってすべて異なる相続の形に個別に対応しています。放置された相続登記の整理、数次相続の戸籍収集、防犯制度の申出、不動産の売却のご相談まで、司法書士と宅地建物取引士の両輪で、女性やご高齢の方、外国籍の方のご相談も丁寧にお受けしています。
▶「実家の名義、亡くなった父のままだ」と思い当たった方へ。その登記、狙われる前に整えませんか。無料相談を承っている名古屋のごとう司法書士事務所(フリーダイヤル0120-290-939)まで、お気軽にお問い合わせください。
※本記事は2026年10月時点の情報をもとに作成しています。防犯制度の利用要件や登記のお手続きは個別の事情により異なりますので、実際のお手続きにあたっては専門家にご相談ください。
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