
名古屋で相続相談・相続登記なら
ごとう相続手続き相談センター
運営:ごとう司法書士事務所・ごとう不動産事務所
〒460-0002 愛知県名古屋市中区丸の内三丁目15番3号
TCF丸の内ビル6階
持っているだけでお金が出ていく財産。それでも、出口は5つあります。
「親から相続した田舎の家、不動産会社に『値段がつかない』と言われました」「山林を相続したが、場所もよく分からない」——こうしたご相談が、年々増えています。買い手のつかない不動産は、持っているだけで固定資産税と管理の手間が出ていき、資産ではなく負担、いわゆる負動産になります。放置すれば建物は傷み、雑草は苦情を呼び、やがて行政から管理の指導を受ける心配すら出てきます。
けれど、申し上げたいのは、「売れない」と言われた不動産にも出口は必ずあるということです。しかも、ひとつではありません。この記事では、値付けと売り先を変えて売る工夫から、無償で譲る方法、国に引き取ってもらう制度、そして相続自体を断る選択まで、5つの出口を費用と条件つきで整理します。あわせて、所有者の困り心理につけ込む「引き取り商法」の見分け方も。名古屋市中区丸の内の司法書士・宅地建物取引士が、負動産の正しい手放し方をご案内します。
タダでも手放す価値があるか。維持費の累計と比べれば、答えは見えてきます。
第一の出口は、売り方を変えて売ることです。大手仲介で反響ゼロでも、売り先を変えると動く物件は少なくありません。最有力の買い手は、実は隣地の所有者です。隣の土地が加われば、間口が広がる、形が整う、駐車場が取れる——市場価値とは別の「隣だからこその価値」が生まれるからです(再建築不可の記事でご説明した構図です)。次に、田舎物件・訳あり物件を専門に扱う買取業者。価格は低くなりますが、現金化の確実性は高まります。そして自治体の空き家バンク。移住希望者と空き家をつなぐ公的な仕組みで、民間市場では見向きされない物件に、田舎暮らしを求める買い手がつくことがあります。価格の桁は期待できなくても、「使ってくれる人に渡る」出口です。第二の出口は、無償譲渡——つまり、あげることです。ゼロ円でも、相手が引き取ってくれるなら、以後の固定資産税と管理負担から解放されます。相手の候補は、隣地所有者、地元で使い道のある方、移住希望者など。贈与契約書を交わし、所有権移転登記を確実に行うことが肝心で、受け取る側に贈与税や登記費用・不動産取得税がかかり得るため、諸費用をこちらが負担する形で話をまとめるのが実務的です。第三の出口は、自治体への寄付です。ただし、正直にお伝えすると、これは狭き門。自治体は使い道のない土地の寄付を原則受け取りません(受け取れば税収が減り管理費が増えるためです)。公園用地や道路用地など、行政に具体的な使い道がある場合に限られると考えてください。
第四の出口は、相続土地国庫帰属制度です。相続した土地を、審査と負担金の納付を経て国に引き取ってもらう制度で、建物がないこと、境界に争いがないこと、担保が付いていないことなどの要件を満たせば、山林や原野にも使える正規の出口です。負担金は原則20万円から(土地の種類・面積で増えます)。建物付きなら解体が先行し、審査には時間もかかりますが、「国が引き取る」という安心感は他にありません(制度の詳細は相続土地国庫帰属の記事をご覧ください)。第五の出口は、相続放棄です。相続の開始を知ってから3か月以内なら、家庭裁判所への申述で相続自体を断れます。ただし、ここが最重要ですが、放棄は財産を選べません。田舎の山林だけを放棄し、預金と自宅は相続する——それはできず、すべてを受け取るか、すべてを手放すかの二択です。負動産の負担と、他のプラスの財産を天秤にかけ、3か月の期限内に全体で判断する必要があります(放棄後も残り得る管理の義務については、放棄後の管理義務の記事をご覧ください)。5つの出口を、どう選ぶか。目安は、維持費の累計との比較です。固定資産税・管理の手間や委託費・将来の解体費を10年分積み上げると、数十万〜数百万円になることが珍しくありません。「20万円の負担金で国に渡す」「諸費用30万円を持って隣家に譲る」が、決して高い買い物でないと分かるはずです。手放すためにお金を払うことに抵抗を感じるのは自然な心情ですが、負動産の勘定は「売っていくら」ではなく「持ち続けていくら失うか」で立てるもの。この物差しの切り替えこそが、出口選びの出発点になります。
出口を選んだら、段取りはシンプル。怖いのは、焦りにつけ込む業者だけです。
実行のコツを順にご説明します。まず、どの出口を選ぶにも、相続登記が出発点です。名義が祖父のままの土地は、売ることも譲ることも国庫帰属の申請もできません。相続人全員の協議で引き取り手(またはいったんの名義人)を決め、登記を整えてから出口に向かいます(登記義務は3年・昔の相続は2027年3月31日までです)。空き家バンクを使うなら、物件所在地の市町村のホームページで登録窓口を確認します。登録は無料が基本で、現地の協力不動産会社が仲介してくれる仕組みの自治体も多くあります。農地がセットの場合は農地法の許可が壁になりますが、「農地付き空き家」として取得要件を緩和する自治体が増えており、諦める前に役場への確認を。隣地への声かけは、手紙が穏当です。登記簿で隣地の所有者を調べ(登記簿の読み方の記事でご説明した方法です)、「固定資産税程度でお譲りしたい」と率直に書く。地元の付き合いがある方なら、町内会長さんや農業委員会経由の紹介も効きます。無償譲渡や低額譲渡の契約書・登記は、当事務所のような司法書士の出番です。個人間のやり取りこそ、書面と登記を確実に。
次に、危ない業者の見分け方です。負動産の所有者の「手放したい」心理を狙う、引き取りビジネスのトラブルが増えています。典型は、「山林を引き取ります。ただし整地費・管理費として数十万〜百万円を先払いで」という型。お金を払って引き取ってもらったのに、名義が移っていなかった、業者が倒産して土地が宙に浮いた、という例も報告されています。原野商法で買わされた土地の持ち主を狙った二次被害(測量費や広告費の名目で追加のお金を取る手口)も、昔から続く定番です(高齢の方を狙う手口は地面師の記事でもご説明しました)。見分けの急所は3つ。①お金を払う前に、所有権移転登記を誰がいつ行うかが契約書に明記されているか。②費用の内訳が説明できるか。③「今日決めれば」と急がせないか。登記の確実な実行こそがこの取引のすべてですから、司法書士の関与しない引き取り話には乗らないでください。最後に、「急いで手放さない」という選択にも触れておきます。維持費が年数千円の山林なら、慌てて出口を探すより、持ったまま次の機会(隣地の代替わり・道路計画・制度の拡充)を待つのも立派な戦略です。大切なのは、放置ではなく、把握したうえで持つこと。所在と税額を一覧にし、家族と共有しておけば、負動産は「管理された保留」に変わります(財産目録の記事でご説明した一覧表に、ぜひ加えてください)。そして何より、この問題は次の世代に持ち越さないことが大切です。あなたが今感じている重荷は、放置すればそのままお子さんの重荷になります。親御さんの代の負動産なら、元気なうちに出口まで決めてもらう——それが一番安く、一番円満な解決です。実例をひとつご紹介します。名古屋にお住まいの60代の方が、岐阜の山あいの実家と山林を相続されました。仲介2社に断られ、「引き取り料80万円」の業者提案に迷ってのご相談。当事務所で整理したところ、実家は隣家が物置用地として諸費用込み10万円で買い取り、山林は国庫帰属の審査を通して負担金20万円で国へ。合計30万円ほどの持ち出しで、年間の維持負担と将来の解体費数百万円の心配が消えました。「80万円払う前に聞いてよかった」——出口の正しい値段を知ることが、負動産との別れ方の第一歩なのです。
売る・譲る・国へ・放棄。全部の出口を比べられる窓口です。
維持費の累計と出口の費用を並べ、数字で選べるようにします。
当事務所は、相続と不動産を中心業務とする司法書士事務所であり、代表は宅地建物取引士として不動産事務所も経営しています。売れるかどうかの見立てから、譲渡・国庫帰属・放棄の手続きまで一貫してお手伝いします。
負担金・登記費用・税金。出口ごとの総額を事前にお示しします。
「手放すのにいくらかかるのか」を最初に明確にし、納得のうえで進めていただけます。
隣地への声かけ・空き家バンク・専門買取。諦める前の3ルートを実行します。
宅建業者である当事務所なら、「本当に売れないのか」の検証から始められます。売れればそれが一番の出口だからです。
お気軽にご相談下さい。
出口は5つ。隣地・バンク・無償譲渡・国庫帰属・放棄。維持費の累計と比べて選ぶ。
売れないと言われた実家や土地にも、出口は5つあります。①売り方を変えて売る(最有力の買い手は隣地所有者・専門買取・空き家バンク)②無償譲渡(契約書と登記を確実に・諸費用こちら持ちが実務的)③自治体への寄付(使い道がある場合に限る狭き門)④相続土地国庫帰属(負担金原則20万円から・建物は解体先行)⑤相続放棄(3か月以内・財産は選べず全部の二択)。どの出口も相続登記が出発点で、選ぶ目安は10年分の維持費の累計との比較です。先払いの引き取り料を求め、登記の段取りを示さない業者にはご注意を。急がず、把握したうえで持つのも選択肢のひとつ。物件ごとの最適な出口を、数字を並べて一緒に選びましょう。
ごとう司法書士事務所は、名古屋市中区丸の内を拠点に、「難しいことを簡単に」という理念のもと、法律用語の誤解がトラブルにつながらないよう、家族や相続人の方によってすべて異なる相続の形に個別に対応しています。相続登記から、売却・無償譲渡の契約と登記、相続土地国庫帰属の申請サポート、相続放棄の書類作成まで、司法書士と宅地建物取引士の両輪で、女性やご高齢の方、外国籍の方のご相談も丁寧にお受けしています。
▶「値段がつかないと言われた土地、どうすれば」。その物件の出口、5つ並べてご説明します。無料相談を承っている名古屋のごとう司法書士事務所(フリーダイヤル0120-290-939)まで、お気軽にお問い合わせください。
※本記事は2026年10月時点の情報をもとに作成しています。国庫帰属の負担金や空き家バンクの運用は自治体・土地の条件により異なりますので、実際のお手続きにあたっては専門家にご確認ください。
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