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ごとう相続手続き相談センター

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空き家の瓦や塀で隣に損害が出たら?所有者の賠償責任を名古屋で解説

台風の翌朝の電話のお話|空き家の持ち主は、逃げ場のない責任を負っています

 

「自然災害だから仕方ない」は、思っているほど通りません。

台風が過ぎた朝、実家の隣にお住まいの方から電話が鳴ります。「おたくの瓦が飛んできて、うちの車のガラスが割れた」——相続した空き家をお持ちの方にとって、これは他人事の話ではありません。建物や塀といった土地の工作物が原因で他人に損害を与えた場合、民法は土地工作物責任という特別なルールを用意しており、最終的に所有者は、自分に落ち度がなくても責任を負う(無過失責任)とされています。「もう何年も行っていない家だから知らなかった」は、免罪符にならないのです。

しかも、遺産分割が済んでいない空き家なら、この責任は相続人全員の上にあります。壊れてから払う賠償は数百万円、ときに数千万円。壊れる前の点検と保険なら数万円——どちらが賢いかは、比べるまでもありません。このページでは、名古屋市中区丸の内の司法書士が、工作物責任の仕組みと「不可抗力」が通りにくい理由、相続との関係、保険と点検による備え、そして万一事故が起きたときの動き方までを、実例を交えてご説明します。

1 工作物責任の仕組み|なぜ所有者は「無過失でも」責任を負うのか

 

瑕疵ある工作物の被害者を確実に救う。そのぶん、所有者の逃げ道は塞がれています。

まず、仕組みからご説明します。民法717条の土地工作物責任は、建物・塀・擁壁・門扉など土地に接着して造られた物(工作物)の設置または保存に瑕疵——本来備えているべき安全性を欠いた状態——があり、それによって他人に損害を与えた場合の責任を定めています。責任を負う順番は二段構えで、まず占有者(その工作物を事実上管理する人)が責任を負い、占有者が損害防止に必要な注意をしていたときは、所有者が責任を負う。そして所有者の責任には、「注意していた」という言い訳が用意されていません。これが無過失責任と呼ばれるゆえんで、危険な物を所有して利益を得る者は、その危険が現実になったときの負担も引き受けるべきだ、という考え方に立っています。空き家の場合、借家人のような別の占有者はいませんから、所有者=占有者。つまり、責任は一直線に持ち主へ向かいます。「台風のせいだから不可抗力では」という反論も、期待するほど通りません。瓦が緩んでいた、塀にひびが入っていた、軒が腐っていた——通常の台風で壊れるのは、壊れる下地(瑕疵)があったからだ、と評価されやすいのです。本当に観測史上級の災害で、健全な建物まで壊れたような場合は別論ですが、管理されていない空き家ほど、「瑕疵があった」と推認される材料に事欠きません。庭木が倒れて隣家を壊した場合も、竹木の管理を怠った責任として、同じように賠償問題になります。 賠償の中身も直視しておきましょう。物損——隣家の屋根や外壁、車の修理費——で数十万円から数百万円。恐ろしいのは人身です。倒れたブロック塀や落ちた瓦が通行人に当たれば、治療費・休業損害・後遺障害の逸失利益と積み上がり、数千万円から億の単位に達することもあり得ます。そして、相続との関係です。遺産分割が済んでいない空き家は、相続人全員の共有状態にあり、管理の責任も全員が負っています。「兄が実家の近くに住んでいるから、兄の問題」ではありません。遠方の妹にも、疎遠な弟にも、賠償の請求は及び得る——決めずに放置された空き家は、全員で危険を抱えている状態なのです(決めない放置の高くつく構図は、押し付け合いの記事でご説明したとおりです)。相続放棄をした方も、放棄時にその家を現に占有していた場合には保存義務が残り得ますから、無縁ではありません(放棄後の管理義務の記事を)。なお、空家法の指導や勧告(行政対応の記事の世界)は行政との関係の話であり、それとは別に、この民事の賠償責任が並走している——二つの線路を同時に意識することが、空き家所有者の現在地です。行政の通知は「危ないですよ」の予告ですが、賠償は予告なしでやってくる——むしろ民事のほうが、ある日突然で容赦がないのです。

2 備えと初動|点検・保険・記録、そして事故が起きたら

 

備えは三点セット。点検で瑕疵を減らし、保険で残りを移し、記録で自分を守る。

備えの第一は、点検と修繕です。見るべき急所は決まっています。①屋根——瓦のずれ・浮き、棟の歪み、アンテナの傾き。②外壁と軒——剥がれ、腐食、浮いたトタン。③塀——ブロック塀のひび・傾き・ぐらつき(高すぎる塀や控壁のない塀は、建築基準法の基準に照らしても要注意です)。④庭木——枯れ枝、越境、根の浮き。⑤物置・カーポートなどの附属物。台風シーズン前と大きな地震の後には、最低限この五点を見る。点検は資格のいる作業ではなく、道路側から眺めて写真を撮るだけでも意味があります。遠方で通えないなら、管理代行やシルバー人材センターの活用も含めて、見る仕組みを作ることが大切です(日常管理の方法は維持管理の記事を、建物の耐震性能は旧耐震の記事をご覧ください)。危険が具体的なら、応急措置——瓦の固定、塀の撤去、枝下ろし——を先に。数万円の工事が、数百万円の賠償の芽を摘みます。備えの第二は、保険です。ここに大きな落とし穴があります。人が住んでいた頃の火災保険に付いていた個人賠償責任特約は、建物が空き家になると対象外になったり、火災保険自体が住宅物件として継続できなくなったりすることがあるのです。相続を機に、保険会社へ「空き家になった」事実を伝え、空き家向けの火災保険への切り替えと、第三者への賠償をカバーする特約(施設所有者向けの賠償責任補償など)の付保を確認してください。保険の空白は、空き家の一番静かなリスクです(建物自体の保険の話は、空き家の火災保険の記事と保険と税金の記事をどうぞ)。備えの第三は、記録です。点検した日付と写真、修繕の領収書——これらは「保存に瑕疵はなかった」「できる注意は尽くしていた」ことを示す材料になり、万一の争いで所有者を守る盾になります。管理をしていても、記録がなければ、していなかったのと同じに扱われかねません。きょうだいで管理費を分担しているご家庭なら、点検報告を全員で共有する習慣が、費用の精算と責任の分担、両方の土台になります(分担の作法は代表者の記事をご覧ください)。 では、事故が起きてしまったら。初動は四つです。①被害者への誠実な対応——まず謝意と見舞いを伝え、現場の安全を確保します。責任の範囲や金額は後の話で、初動の不誠実こそが紛争を大きくします。②現場の記録——双方の損害の写真、気象状況のメモ。③保険会社への連絡——賠償特約があれば、示談交渉のサポートや保険金の支払いにつながります。④安易な約束をしない——「全部弁償します」と口走る前に、保険会社や専門家と範囲を整理します。賠償額や過失の争いが大きい場合は、弁護士と連携して進めます。実例をひとつご紹介します。相続から2年、未分割のままだった郷里の空き家で、台風の夜にトタン屋根の一部が飛び、隣家のカーポートを壊しました。幸い人身被害はなく、修理費約40万円。古い火災保険は空き家化で賠償特約が使えない状態になっており、相続人4人で分担して弁償する羽目になりました。この一件が転機となって、当事務所で遺産分割と相続登記を整え、応急修繕と空き家向け保険への切り替えを実施、翌年には売却まで完了。「40万円の授業料で済んだのは、運が良かっただけ」と長男は仰いました。そのとおりです。空き家の賠償責任は、起きる前なら数万円で備えられ、起きた後では桁が変わる——この落差こそ、今日動く理由なのです。もし人身事故だったら、保険が切れたままだったら——同じ夜の別の筋書きを想像すると、点検と保険の数万円は、安心の値段として決して高くありません。

 

 

3 名古屋のごとう司法書士事務所の特徴|責任の整理と出口まで

「誰の責任か」を決めることが、最大のリスク対策です。

個別対応します|未分割の空き家の整理から

分割協議と相続登記で管理の主体を定め、責任の宙ぶらりんを解消します。

当事務所は、相続と不動産を中心業務とする司法書士事務所であり、代表は宅地建物取引士として不動産事務所も経営しています。賠償の争いが生じた事案は、信頼できる弁護士と連携します。

明瞭会計です|備えの費用と手放す費用を並べて

点検・保険・応急措置の費用と、売却・解体の費用。数字で比べて選べます。

持ち続ける場合のリスクコストまで含めて、全体像を最初にお示しします。

不動産のプロとして、リスクごと出口へ

管理の受け皿づくりから、売却・解体の実行まで。危険の元から断つお手伝いを。

 

宅建業者である当事務所なら、賠償リスクを抱えた空き家の査定から売却・解体の段取りまで一貫してお任せいただけます。

最後に ~相続の形は人それぞれ~

お気軽にご相談下さい。

所有者は無過失でも責任を負う。点検・保険・記録の三点で備え、元から断つ。

建物や塀などの工作物の設置・保存に瑕疵があって他人に損害を与えると、土地工作物責任により、空き家では所有者=占有者が責任を負い、所有者の責任は無過失責任です。「台風だから不可抗力」は、瓦の緩みやひび割れという瑕疵があれば通りにくく、庭木の倒壊も同様の賠償問題になります。物損で数十万〜数百万円、人身なら数千万円超もあり得て、未分割の空き家では相続人全員に責任が及びます(放棄者にも占有していれば保存義務)。備えは、①屋根・外壁・塀・庭木・附属物の定期点検と応急修繕②空き家化を保険会社へ届け出て空き家向け保険と賠償特約へ切り替え(住んでいた頃の個人賠償特約は空き家で使えないことがある)③点検と修繕の記録(瑕疵なしの立証材料)。事故が起きたら、誠実な初動・記録・保険会社への連絡・安易な約束をしない、の四つです。根本の対策は、分割と登記で管理の主体を決め、使わない家は売却・解体で危険の元から断つこと。整理から出口まで、私たちにお任せください。

ごとう司法書士事務所は、名古屋市中区丸の内を拠点に、「難しいことを簡単に」という理念のもと、法律用語の誤解がトラブルにつながらないよう、家族や相続人の方によってすべて異なる相続の形に個別に対応しています。未分割の空き家の遺産分割協議と相続登記、管理と保険の見直しの段取り、売却・解体の実行、弁護士との連携まで、司法書士と宅地建物取引士の両輪で、女性やご高齢の方、外国籍の方のご相談も丁寧にお受けしています。

▶「実家の塀、ちょっと傾いている気がするんです」。その「気がする」のうちに、ご相談ください。無料相談を承っている名古屋のごとう司法書士事務所(フリーダイヤル0120-290-939)まで、お気軽にお問い合わせください。


 

※本記事は2026年10月時点の情報をもとに作成しています。賠償責任の成否や保険の取り扱いは個別の事情・契約により異なりますので、実際のお手続きにあたっては専門家・保険会社にご確認ください。

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