
名古屋で相続相談・相続登記なら
ごとう相続手続き相談センター
運営:ごとう司法書士事務所・ごとう不動産事務所
〒460-0002 愛知県名古屋市中区丸の内三丁目15番3号
TCF丸の内ビル6階
父の相続を進めていたら、実家の名義がまだ祖父のままだった。それが数次相続の入口です。
お父さまが亡くなり、実家の相続登記をしようと登記簿を取り寄せたら、名義人はお父さまではなく、何十年も前に亡くなった祖父のままだった。相続の実務では、この場面に本当によく出会います。祖父の相続手続きが終わらないうちに、相続人であるお父さまも亡くなった。こうして相続が数珠つなぎに重なった状態を、数次相続(すうじそうぞく)といいます。
数次相続になると、祖父の遺産分割には、お父さまの相続人であるあなたが「お父さまの立場を引き継いで」参加することになり、登場人物は一気に増えます。集める戸籍は二世代分、協議書の書き方にも独特の作法があり、登記も原則は二段階。一方で、条件がそろえば一回の申請で済ませられる例外や、土地の登録免許税が免税になる期限付きの特例など、知っている人だけが使える近道も用意されています。このページでは、名古屋市中区丸の内の司法書士が、数次相続の仕組み、よく混同される代襲相続との違い、そして登記実務の勘どころをご説明します。
代襲相続と数次相続。似ているようで、相続人の顔ぶれがまるで変わります。
まず、言葉の整理から。数次相続とは、最初の相続(一次相続)の遺産分割や登記が済まないうちに、その相続人が亡くなって次の相続(二次相続)が始まってしまった状態をいいます。たとえば、祖父が亡くなり(一次相続)、その遺産分割を終えないまま、相続人である父も亡くなった(二次相続)。このとき、祖父の遺産について父が持っていた「相続人としての立場」は、父の相続人、つまりお母さまとあなたたち子どもへ引き継がれます。祖父の遺産分割協議に、父の代わりにあなたが参加する。これが数次相続の基本構造です。
登場人物を具体的に数えてみましょう。祖父の相続人が父と叔父の2人だったとします。父が亡くなると、父の立場はお母さまとあなたたち子ども2人の計3人に引き継がれ、祖父の遺産分割協議のテーブルに着くのは、叔父・お母さま・あなた・ごきょうだいの4人になります。もし叔父もすでに亡くなっていれば、叔父の奥さまといとこたちも加わって、協議は6人、7人と膨らんでいく。一人の死亡が起きるたびに、協議のテーブルは広く、遠くなっていくのです。
よく混同されるのが、代襲相続です。違いは、亡くなった順番にあります。父が祖父より先に亡くなっていた場合、祖父の相続では、父に代わって孫であるあなたが最初から相続人になります。これが代襲相続。一方、祖父が先に亡くなり、その後で父が亡くなったのが数次相続です。順番が違うだけに見えて、実務上の大きな違いが生まれます。代襲相続で相続人になるのは血のつながった孫だけで、父の配偶者(あなたのお母さま)は祖父の相続に関係しません。ところが数次相続では、父の「相続人としての立場」を引き継ぐのは父の相続人全員ですから、お母さまも祖父の遺産分割協議に加わることになるのです。亡くなった順番ひとつで、協議のテーブルに着く顔ぶれが変わる。だからこそ数次相続では、戸籍で死亡日を正確に確認するところから、すべてが始まります。
そして、数次相続の怖さは、時間とともに雪だるま式に膨らむことです。二次で止まらず、三次、四次と重なれば、相続人は枝分かれを繰り返し、面識のない親族が数十人という事態も現実に起こります。祖父の代の戸籍と父の代の戸籍、二世代分(三次相続なら三世代分)の出生から死亡までの戸籍をそろえ、全員と連絡を取り、全員の実印をもらう。当サイトの農地・山林の記事や空き地の記事でご紹介した「判子集めがいとこまで広がった」実例は、まさに数次相続の産物です。2024年4月から相続登記は義務化され、それぞれの相続について3年の期限が走ります。「うちも祖父名義のままかもしれない」と思い当たった方は、まず登記簿と名寄帳の確認から始めてください。放置の年数だけ、解決の手間は増えていきます。
原則は「順番どおりに2回」。しかし、条件がそろえば近道があります。
数次相続の登記は、権利が移った順番どおりに行うのが原則です。祖父から父へ相続登記をし、続けて父からあなたへ相続登記をする。二段階、申請も2件、登録免許税(固定資産税評価額の0.4%)も2回分かかります。相続登記は権利のリレーを登記簿に正確に刻む手続きですから、途中を飛ばせないのが大原則なのです。
ただし、実務にはよく知られた例外があります。中間の相続が単独相続だった場合、つまり祖父の遺産を相続したのが父ひとりだったと言える場合には、祖父からあなたへ、一件の申請で直接登記できるのです。「中間が単独」には、もともと相続人が父しかいなかった場合だけでなく、他の相続人が相続放棄をした場合や、遺産分割協議で「祖父の遺産は父が単独で相続した」とまとめた場合も含まれます。ここが専門家の腕の見せどころで、数次相続の遺産分割協議書は、亡くなった父の「相続人としての地位を引き継いだ者」としてお母さまとあなたが署名する、独特の書き方をします。この協議書で中間の単独相続を整えられれば、申請は1件、登録免許税も1回分で済む。書類の設計ひとつで、手間も費用も変わるのです。
さらに、期限付きの応援制度もあります。相続で土地を取得した方が、その相続登記をしないまま亡くなった場合、その亡くなった方への相続登記にかかる登録免許税は免税とされています(2027年3月31日までの期限付きの措置です)。先ほどの例でいえば、祖父から父への土地の相続登記の登録免許税がかからない、ということ。数次相続の解消を後押しするための制度で、まさに「祖父名義のまま」のご家庭のために用意された特例です。評価額100万円以下の土地の免税措置とあわせて使えば、筆数の多いご実家でも、登記のコストは思いのほか抑えられます。たとえば評価額800万円の土地なら、本来は祖父から父への登記で3万2,000円、父からあなたへの登記で3万2,000円の登録免許税がかかるところ、免税措置により前者がゼロになり、負担は半分で済む計算です。期限があるからこそ、使えるうちに使ってください。なお、この免税は建物には適用されず土地に限られる点、申請書に免税の根拠条文を記載して初めて適用される点など、使い方にも作法があります。せっかくの特例を取りこぼさないためにも、申請前のチェックはお任せください。
もうひとつ、数次相続ならではの論点として、相続放棄との関係にも触れておきます。父が祖父の相続について放棄するかどうかを決めないまま(3か月の熟慮期間の途中で)亡くなった場合、その選択権はあなたに引き継がれます(再転相続と呼ばれます)。祖父に借金があったようなケースでは、祖父の相続を放棄しつつ父の相続は受ける、といった選択の組み合わせも問題になり、期間の計算も含めて判断はかなり専門的になります。借金の気配がある数次相続は、自己判断で動く前に、必ずご相談ください。
時間の面でも、数次相続には特有の圧力がかかっています。2023年の民法改正で、相続開始から10年を過ぎた遺産分割は原則として法定相続分によることとされました。数次相続の一次相続は、往々にしてすでに何年も、ときに何十年も前のもの。「父がよく祖父の面倒を見ていたから多めに」といった事情を汲んだ柔軟な分け方の主張は、10年の経過とともに難しくなっていきます。また、手続きを効率化する道具として、法定相続情報一覧図の活用もお勧めします。数次相続では亡くなった方ごとに一覧図を作成することになりますが、一度作れば、戸籍の束の代わりに一枚の図で登記や預貯金の手続きを進められ、複雑な相続ほど威力を発揮します。作成の代行も、当事務所でお受けしています。
散らばった相続人、二世代分の戸籍、複雑な協議書。数次相続こそ、専門家の出番です。
一件申請できるか、免税が使えるか。設計次第で費用は大きく変わります。
当事務所は、相続と不動産を中心業務とする司法書士事務所であり、代表は宅地建物取引士として不動産事務所も経営しています。数次相続では、戸籍の読み解きと協議書の設計によって、登記の件数も費用も変わります。当事務所なら、一件申請の可否や免税措置の適用を見極めた最短ルートの登記設計に加えて、名義を整えた後の実家の売却や活用まで、同じ窓口でお手伝いできます。全国の不動産に対応していますので、遠方のご実家でもお任せください。
戸籍の束を前に途方に暮れたら、そのままお持ちください。
相続登記に関するご相談は無料です。数次相続は、「そもそも誰が相続人なのか」「協議書に誰の判子が要るのか」という入口から難しい手続きです。登記簿や納税通知書、お手元にある戸籍をお持ちいただければ、相続関係を図に整理し、必要な書類と段取り、使える特例をご案内します。疎遠な相続人への手紙の書き方といった、話の切り出し方のご相談も歓迎です。途中まで自分で進めて行き詰まった、という方の引き継ぎもよくお受けしています。
複雑な案件ほど、費用の見通しが安心につながります。
ご依頼の前に、報酬と実費を分けたお見積りを提示します。数次相続は、戸籍の通数も登記の件数も通常より膨らみがちですが、免税措置の適用まで織り込んだ総額を最初にお示しし、ご納得いただいてから着手します。相続人の人数が多いご案件でも、どこまでを当事務所が担い、ご本人に何をしていただくのかを明確にして進めますので、安心してお任せください。
お気軽にご相談下さい。
先代の宿題は、放っておくと利子がつきます。あなたの代で精算してしまいましょう。
数次相続は、遺産分割が済まないうちに次の相続が重なった状態であり、亡くなった順番によって代襲相続とは相続人の顔ぶれが変わります。登記は二段階が原則ですが、中間が単独相続なら一件で申請でき、土地なら中間の登記の登録免許税が免税になる期限付きの特例もある。つまり、複雑に見える数次相続にも、正しい設計図さえあれば、最短で安く抜ける道が引けるのです。名義の宿題は、世代を経るごとに登場人物が増え、確実に重くなっていきます。あなたが「うちの実家、祖父の名義のままだ」と気づいた今日が、この宿題がいちばん軽い日。次の世代に、きれいな登記簿を手渡してあげてください。
ごとう司法書士事務所は、名古屋市中区丸の内を拠点に、「難しい法律手続きを、できる限り簡単に、ストレスなく」という理念のもと、数次相続の相続登記から不動産の売却・活用まで、司法書士と宅地建物取引士の両輪でお手伝いしています。女性やご高齢の方、外国籍の方のご相談も、お一人おひとりの事情に合わせて丁寧にお受けします。
▶「実家がおじいちゃんの名義のままだった」。その発見を、解決の第一歩に変えましょう。無料相談を承っている名古屋のごとう司法書士事務所(フリーダイヤル0120-290-939)まで、お気軽にお問い合わせください。
※本記事は2026年9月時点の情報をもとに作成しています。免税措置の期限や適用要件は変更される場合がありますので、実際のお手続きにあたっては法務局の最新情報をご確認のうえ、司法書士などの専門家にご相談ください。
〒460-0002
愛知県名古屋市中区丸の内三丁目15番3号 TCF丸の内ビル6階
名古屋市地下鉄桜通線又は名城線「久屋大通駅」:桜通線側の1番出口から徒歩5分
名古屋市地下鉄桜通線又は鶴舞線「丸の内駅」 :桜通線側の4番出口から徒歩6分
9:00~19:00
土・日・祝(ただし、事前予約により相談可能)
※フォームからのお問合せは24時間受付しております。