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相続手続きの教科書

ご相続が始まると、その瞬間からいろいろな決断を迫られます。

ご遺体の引き取り、火葬許可、葬儀の準備など。。。初七日が終わるまでは落ち着かない日々を過ごすことになるかもしれません。そのような中でも、残された相続人の生活もあります。葬儀が終わったら、次は相続財産の分配や承継です。いわゆる相続手続きのことです。

そこで、何をして良いのか迷われる方へ向けて、ご相続に関して、検討するべきことややるべきことの手順や相続税、最後の具体的な財産を承継する手続きまで、順番に解説していきます。

ぜひご参考にして頂き、失敗しないご相続にしましょう。

最初にご相続で検討すること
財産を相続するためには、相続人や相続分の確定、財産調査、遺産の分け方など順番に検討すべきことがあります。相続に関しては民法で定められており誰の相続でも同じように適用されます。

まず最初にこちらを読めば、相続について一通り理解することができます。どこから見たらよいかわからない場合は、こちらをご覧下さい。

ご相続と税金
ご相続で多くの財産を承継することになった場合、相続税が発生する可能性があります。

昨今の税制改正で基礎控除額が下がったこともあり、一般の方でも相続税が発生するケースが増えています。念のためチェックするようにしましょう。

財産の相続手続き
相続の取得分が決まると、次は具体的な承継手続きです。財産の種類によって書類の提出先や手続きの流れなども異なります。

事前に手続きのイメージができれば安心です。確認しておきましょう。

 

最初にご相続で検討すること(目次)

人がお亡くなりになると、その方が生前に持っている物や権利、債務などはどうなるのでしょうか?国に帰属するのでしょうか?配偶者が当然もらうのでしょうか。
日本では民法によって亡くなった方の財産等がどのように承継されるのか定められています。これが相続のことです。

ここでは、まず最初に「相続」についてご説明していきます。

1 相続とは?

人が亡くなると、誰かが財産等を承継します。この承継することを「相続」と呼びます。

民法では次のように定めています。
民法第896条(相続の一般的効力)
相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する。ただし、被相続人の一身に専属したものは、この限りではない。
※被相続人=亡くなった方のこと
※一身に専属したもの=例えば、司法書士、弁護士などの資格

 

相続については、その他にも民法でその開始、相続人の範囲など様々なことが定められています。相続とは、人が亡くなることをきっかけに無償で財産権等を移転させることですが、この点、生前に本人が行う贈与(生前贈与)と少し似ています。

生きている間に、無償で財産権を譲渡すれば、贈与と法律上は構成されます。贈与は贈与者と受贈者の贈与契約であることに対して、相続は契約ではありません。相続が開始すると、自動的に相続人に権利が承継されます。つまり、相続人の意思とは関係なく起こってしまうことですので、実は、相続人が一方的に相続を放棄することも可能になっています。

では、順を追ってみていきましょう。

2 相続の開始

民法第882条(相続開始の原因)
相続は、死亡によって開始する。

相続は、人が亡くなった時に発生します。病気や事故などによる死亡の場合もあれば、特別な事情によって死亡として取り扱う場合もあります。

この死亡の時点が大切な時もありますので、注意が必要です。相続放棄や遺留分減殺請求権の行使期間、相続税申告期限など、様々な相続に関する権利行使や各種手続きの際に、期間計算の起算点となることもあるのです。死亡日については、戸籍に記載されます。通常、医師の死亡診断書を取得して、死亡届を提出して、死亡日が戸籍に記載さます。

ご相続が開始した場合、やることの多さからうんざりすることも多いですが、一つ一つ取り組んでいく必要があります。まずは最初にやるべきことをタイムスケジュールに沿って把握すると安心できるかもしれません。

 

 

※ 相続開始からやるべきことは決まっています。役所などで行うものを含めて全体のタイムスケジュールを確認しておきましょう。

※ 相続手続きには、さまざまな書類が必要になります。しっかりと確認しておきましょう。

3 相続人の確定と相続分の把握

誰が相続人となるかは、民法によって以下のとおり定められています。

なお、相続人以外の人に相続財産を承継させることはできません。そのような場合は、一旦は、相続人が受け取り、その後、渡したい人に贈与や売買などで承継してもらう必要があります。承継に税金が発生することがあるので注意しましょう。

配偶者がいる場合

優先順位
(配偶者以外の者)

配偶者 子供 父母など 兄弟姉妹
1/2 1/2 ×(なし) ×(なし)

父母などの尊属 2/3 いない 1/3 ×(なし)
兄弟 3/4 いない いない 1/4

※表の見方
配偶者がいる場合は、必ず配偶者は相続人になります。その他の相続人は、表の優先順位に沿って相続人となります。

例えば、子も父母などの尊属もいない場合にだけ、第3順位の兄弟が相続人になります。子、父母等の尊属、兄弟がいる場合、配偶者と第1順位の子だけが相続人になります。

なお、同順位の相続人が複数いる場合は、原則、均等に相続分を取得します。例えば、相続人が配偶者と子A、Bの合計3人の場合、法定相続分は、配偶者1/2、子A1/4、子B1/4になります。

配偶者がいない場合

配偶者がいない場合は、上記「配偶者がいる場合」の表の優先順位に沿って、子、父母等の尊属、兄弟の順で相続人となります。

例えば、子も父母等の尊属もいない場合、第3順位の兄弟だけが相続人になります。子はいないが父母が生きていれば、第2順位の父母が相続人となり第3順位の兄弟は相続人になりません。

なお、相続人が複数の場合は、原則、相続分は均等になります。


相続人や相続分に関する個別的な事情については、以下をご参照下さい。
相続の形によって、必要な箇所をご覧下さい。

※被相続人が死亡する前に、相続人となる予定であった子や兄弟が先に亡くなっている場合

※被相続人が死亡後、遺産分割をする前に相続人の誰かにご相続が開始してしまった場合

※被相続人の兄弟姉妹が相続人となる場合、父や母を異にする兄弟姉妹がいる時の相続分は?

※ 本来は相続人でありながら、被相続人に対して悪いことをしていた場合、相続人になれない場合があるのです。

※ 遺言がある場合に相続人予定者の相続分はどうなるのでしょうか?遺留分とは?

※ 遺言や贈与があっても、相続人に保証されている相続権があります。

4 相続財産の調査(相続財産と相続債務)

相続によって承継するものには、プラスの財産ばかりではありません。相続人は、不動産や預金だけに限らず、借金などの債務も承継します。

相続が承継するものは、相続財産と相続債務です。
以下、具体的にその内容についてご説明いたします。

 

相続財産

相続する財産には、不動産(土地、建物、マンション及びアパートなど)、自動車、現金、預貯金、株式、投資信託、ゴルフ会員権など様々なものがあります。

以下、一般的に相続財産となりそうなものを列挙します。

①不動産(土地:宅地、田、畑、山林など 建物:戸建て、マンション、アパートなど)
②動産(自動車、宝石、貴金属、骨董品、美術品など)
③有価証券(上場株式、非上場株式、公債、社債、各種投資信託など)
④現金
⑤預貯金(銀行、信用金庫など)
⑥会員権(ゴルフ会員権など)
⑦知的財産権
⑧貸付金債権等
⑨その他(電話加入権など)

相続財産に関して個別的な事情は、以下をご参照下さい。

※ 死亡保険金や退職金は、遺産分割の対象となるのでしょうか?それとも受取人の固有の財産となるのでしょうか?

※ 遺産である不動産から生じた賃料収入は誰ものでしょうか?共有関係についても解説します。

※ 不動産の売買契約など、契約後、取引完了前に相続が開始した場合、どうなるのか。

相続債務

民法では、相続の一般的効力として、相続人は被相続人の一切の権利義務を承継するとしています。これは、被相続人の方が亡くなることによって、当然に起こるものです。つまり、相続人が相続開始の事実を知る知らないを問いません。また、相続登記等の相続手続きをするかしないかに関わらず、法律上当然に発生するものです。


つまり、相続後、何もしていない状態は、法定相続分で相続(承継)している状態です。

このように当然承継するものには、プラスの財産(積極財産)である現金や預貯金などばかりではなく、銀行の借金などの債務(マイナスの財産、消極財産)も含まれます。

この相続債務は、故人の秘密となっていることも多く、家や部屋などの遺品整理や郵便物ではじめて知ることもあり得ます。相続後、1年後に急に発覚する場合もあります。

※ 承継する債務にもいろいろな種類があります。また相続債務の調べ方は?

相続方法の選択

民法では、債務の承継まで当然相続人に負わせることはあまりに理不尽ですので、相続の方法を選択できるように定めています。

以下をご参照下さい。
なお、②③の手続きは、相続開始後、原則3カ月以内にしなければいけません。

①単純承認
通常のご相続です。なにもしなければこちらに該当します。被相続人の権利義務の一切を承継することです。普通の相続では自然に(何も知らずに)こちらを選択している形が多いと思います。

②限定承認
相続で承継するプラスの財産の限度で、債務を承継する方法です。


③相続放棄
相続によって発生した効果を確定的に消滅させる手続きです。相続放棄をした相続人は相続人ではなくなりますので、相続放棄後は、民法に従って、他の同順位の相続人又は次順位に該当する方が相続人になります。

※ 相続放棄をするにはどうたらよいのでしょうか?いつでも相続放棄ができるのでしょうか?

5 遺産の分け方を決める(遺産分割)

相続開始の状態のまま何もしなければ、民法の定めに従って、個々の財産について法定相続されている状態(相続人の間で共有している状態)になります。

そこで、法定相続分とは違う形で遺産をご相続する場合は、相続人全員の協議や合意をする必要があります。これを「遺産分割協議」と呼びます。

現預金などは法定相続分の割合で分けることが可能ですが、不動産などはそう簡単ではありません。法律上は、複数の相続人で所有するいわゆる「共有」の状態で相続することは可能ですが、不動産を共有で持つことは問題点も多く、一般的におすすめできる方法ではありません。共有を選択される場合は、相続後のことをよく検討してからにしましょう。

分割の方法

具体的な遺産分割の方法としては、①現物分割と②換価分割③代償分割があります。

①現物分割

現物分割とは、不動産は相続人Aが取得し、預貯金は相続人Bが取得するといった具合に、財産そのものを分ける方法です。

②換価分割

換価分割とは、財産を売るなどの換価処分(現金化)して、代金を相続人で分ける方法です。

③代償分割

代償分割とは、特定の相続人が法定相続分を超える財産を取得する代わりに、他の相続人に対して超えた分を金銭等で支払う内容のものです。

 

遺産の評価

遺産分割をする際に、個々の財産を評価する必要があります。そして、この財産を評価する時期は、特別な事情のないがぎり、実務上は遺産分割時点での財産評価をしています。

分割の効果

遺産の分配について話し合いをして、遺産分割がまとまると、相続人の間で共有状態になっていた権利関係が確定的に決定するという効果が生じます。この遺産分割の効果は、相続開始時に遡及します。つまり、相続開始から遺産分割協議内容で相続した形になるのです。
この効果を法律では「遡及(そきゅう)する」と呼んでいます。

なお、遺産分割において、全相続人で債務の承継方法について取り決めることはできますが、その決定を債権者に対抗できません。一方的に債権者に従わせることはできません。債権者の同意が必要になります。遺産分割協議は、基本的には財産についての分け方の話し合いになります。

※ 遺言がある場合、相続分や遺産分割の方法はどうなるのでしょうか?

※ 遺産分割が禁止される場合があります。どのような場合があるのでしょうか?

※ 一度成立した遺産分割の無効、取り消し及び解除はできるのでしょうか?

6 相続で争いになったら

相続人の間で遺産の分割について話がまとまらないとき、どうすればよいのでしょうか?

任意で話し合いができな状態であれば、最終的には裁判所の手続を利用して強制的に解決を図るしかありません。一般的な紛争の解決方法と同じです。

相続時の遺産分割調停は、増加傾向にあります。インターネットをはじめとする情報化社会では、法律上の相続権は誰もが知っている前提で遺産分割協議を進めなくては、予期せぬトラブルに巻き込まれます。くれぐれも自分だけが知っていると思って、不公平な遺産分割の提案をしないようにしましょう。

調停での分割

遺産分割について、相続人の間で話し合いがまとまらない場合や全く話ができない場合、各相続人が遺産分割の請求を管轄する家庭裁判所にすることができます。この手続きを遺産分割調停と呼びます。

相続人全員による遺産分割成立を目指して、合意形成を図ります。

しかし、裁判となっても話し合いのベースはあくまで法定相続分での遺産相続です。それ以外の事情(寄与分や特別受益など)が必ずしも自分の相続分に反映される保証はありません。

相続人が、いたずらに時間とお金を消費することがないようにしましょう。

 

審判での分割

各相続人の申立てや遺産分割調停が不成立の場合、遺産分割の審判がなされます。

最初に審判の申立てをしても、調停に付されてまずは調停による話し合いでの解決を図る形が一般的です。

ご相続と税金

相続が開始したら、どのような税金がかかるのか。

また、何かしなくてはいけない手続きはないのか。一緒にチェックしていきましょう。税金は遅れるとペナルティーが科せられることがありますので、十分気をつけるようにしましょう。

相続に関する税金の話

ご相続に関する税金として、被相続人の方の準確定申告相続税があります。どのような税金がかかるのかきちんと理解をしておきましょう。しっかりと把握していれば安心です。

 

相続すると贈与税や所得税はかかりませんか?

かかりません。

相続によって財産を承継するだけであれば、相続人に贈与税や所得税はかかりません。また、不動産を相続で取得しても不動産取得税もかかりません。
※被相続人の所得に関する準確定申告は別の問題です。必要に応じて準確定申告はする必要があります。


相続により財産権の移転でかかってくる税金は、「相続税」です。

相続税と贈与が二重にかかることもありません。
また、相続税はすべての相続で発生する税金ではありません。ご自身のご相続で相続税の計算をして、確認をするようにしましょう。

準確定申告とは?

準確定申告とは、亡くなった方の所得税の申告手続きのことです。被相続人の所得について、亡くなった年の1月1日から死亡日までの所得について確定申告をする必要があるのです。

亡くなった方が自営業で個人事業主の場合など、生前に確定申告をしていた場合にこの準確定申告が必要となることが多いです。逆に、会社員などで給与所得者の場合は、住宅ローン関連でもない限り、確定申告は不要な場合が多いです。

なお、通常の確定申告と同様に、準確定申告でも、各種控除等により既に収めた税金の還付を受けることが可能です。控除して還付をする場合は、税金が戻るので積極的に準確定申告をしましょう。

相続税とは?

相続税の概要は、以下とおりです。

相続税が発生するか否かは、相続税の基礎控除額が相続財産を上回るか否かで簡単にチェックできます。この計算は自分でも簡単にできますので、最初にしておきましょう。

この段階で、相続財産と基礎控除額が同じくらいの場合や明らかに相続財産が上回りそうなときは、相続税の申告時期に注意して、しっかり準備していきましょう。

 

基礎控除額 = 3000万円 + ( 600万円 × 法定相続人 )

例えば、法定相続人が、配偶者と子供2人の場合は、以下のとおりです。
基礎控除額:3000万円+1800万円=4800万円

相続財産の合計が、5000万円程度ある場合は、相続税申告を検討した方がよいでしょう。

お、相続税の特例等(配偶者控除や小規模宅地の特例など)を使うと相続税が発生しない場合でも、特例等を使ったという相続税申告をする必要がありますので、忘れないようにしましょう。

 

相続税計算の概要

ステップ1 課税価格の計算
各相続人等が取得した相続税の価格+みなし相続財産の価格-非課税財産の価格-負担した葬儀費用・債務の額+被相続人から3年以内に贈与された財産の価格=各相続人等の課税価格

ステップ2 課税遺産総額の計算
課税価格の合計額-(基礎控除額3000万円×(600万円×法定相続人の数))=課税遺産総額

ステップ3 相続税総額の計算
課税遺産総額×各相続人の法定相続分×税率-控除額=各相続人等の法定相続分による相続税額
各相続人等の法定相続分による相続税額の合計額=相続税の総額

ステップ4 各相続人の相続税額の計算
相続税総額×各相続人等の課税価格/課税価格の合計額=各相続人等の相続税額

 

なお、相続税に関する個別の事情は、以下をご参照下さい。

※ 法律上、相続財産ではなくても、相続税上、相続財産とされてしまうものがあります。

※ 相続税上、非課税として課税対象から外されている財産もあるのです。

※ 相続税を計算するうえで、被相続人の債務やかかった葬儀費用は控除できる場合があります。

※ 相続や遺贈を受けた人が生前贈与を受けている場合、受けた財産価格を加算されることがあります。また、相続時精算課税の利用がある場合における相続税への影響について検討していきます。

 

相続対象財産の評価方法

相続財産の中に不動産や株式がある場合、どのように財産評価されるのでしょうか?

日本人の財産の多くの割合を占めると言われる不動産について、解説をします。また、資産形成の過程で上場会社の株式を保有していた人も多いでしょう。

不動産の評価方法

①宅地
路線価また倍率方式により計算をします。
この路線価や倍率表は、国税庁のホームページで誰でも閲覧することができます。そして実際に使用するものは、被相続人が亡くなった年のものです。遺産分割時等の年のものではありませんのでご注意下さい。なお、贈与については贈与が行われた年のものを資料します。

②建物
原則、固定資産税評価額です。ただし、貸家の場合は、固定資産税評価額から借家権相当額を控除した額になります。

 

※ 農地など宅地以外の土地は土嚢用に評価されるのでしょうか?

※ 株にも上場株式や中小企業のような非上場株式もあります。ではいったいその評価方法とは?

その他の注意点

①相続した不動産を売却する予定である場合の遺産分割方法と税金の注意点

②代償分割の場合

③遺産分割協議をやり直した場合

④二次相続対策

⑤延納と物納

各財産の相続手続き

ここでは、不動産や預貯金など具体的なご相続の手続きについて解説します。遺産分割協議成立までいきましたら、あと一息です。

最後は、実際の相続手続きです。
しかし、相続財産の数が多いと何かと時間がかかってしまいます。効率よくスムーズに進めるようにしましょう。

各財産の相続手続き(目次)

  • 1
    不動産(土地、建物)~相続登記~

最初に対象不動産の登記記録(登記簿)をチェックするようにしましょう。所有権登記名義人の住所氏名などを確認します。もし、住所氏名が変わっている場合はその証明書類が必要になるからです。

戸籍などでそろえた被相続人の情報と登記上の所有者欄の住所氏名がつながらない場合、追加で書類が必要な場合があります。

  • 1
    相続登記申請書の準備

登記申請書を準備します。この時、添付書類も合わせてご準備下さい。なお、法務局へ提出するものは書類の原本です。したがって、戸籍謄本等、ほかの相続手続きで使用する可能性がある物は、原本を戻してもらう手続きをとる必要があります。

この戻してもらう手続きを「原本還付」と呼びます。原本還付しないで登記申請を行った場合、原本は戻ってきませんので注意しましょう。

  • 2
    登記申請

登記書類の準備が整ったら、いよいよ登記申請です。申請対象の不動産を管轄する法務局へ申請書類を一式提出します。


  •  
    登記完了

登記申請後、法務局で書面の審査が行われます。登記申請が完了するまで1週間前後かかることが多いです。その法務局の取り扱う件数によっても完了までの時間は異なります。

  • 4
    登記識別情報等の受け取り

登記が完了すると、パスワード(目隠しあり)が書かれた「登記識別情報通知」という書面(A4サイズ)が発行されます。

これは、昔でいう「権利証(登記済証)」と呼ばれていたものと同じ効力のあるものです。以後、所有者として、売買や抵当権設定など何か登記申請をするときに必要になります。大切に保管するようにしましょう。

  • 2
    預貯金
     

銀行手続きは、各銀行によって煩雑さや対応が異なります。

最近、多くの銀行等では、相続センターといった相続専門部署を設置して対応しているところが増えています。その場合、支店は、受付窓口になっています。

したがって、金融機関の業務体制によりますので、解約・払い戻しまでの完了時間も銀行等によって異なります。

以下、主な流れをご紹介します。
※各銀行等によって異なりますので、参考としてご覧下さい。

  • 1
    支店等で相続の届出をする

多くの銀行等では、最初に相続の届出をします。

これによって該当口座が凍結します。つまり、相続手続きによらなければ払い戻し等ができなくなります。相続開始によって、自動的に口座が凍結されるわけではありません。

この時、必要に応じて、他の支店での取引や他の預金等、取引の照会をかけたり、残高証明書を取得請求をします。

取引照会をかけることで、把握していない定期預金や貸金庫の存在などが見つかることがありますので、念のため、チェックしましょう。

  • 2
    解約や払い戻し請求をする

戸籍類や遺産分割協議書等を整えると、いよいよ解約や払い戻しの手続きです。相続に関する証明書類を一式そろえて提出します。多くの銀行等では、書類の原本を戻してほしいと申し出ると、必要な分のコピーをして戻してくれます。ほかでも使う可能がありますので、忘れないようにしましょう。

この点は、不動産の相続登記と同様です。

  • 3
    指定口座に振り込まれる

払い戻し請求の際に、指定した口座に相続した預貯金がお振り込みされます。他行でも手数料を払えば振込み可能です。ただし、ゆうちょ銀行は窓口で現金を受け取るか、自分が持っているゆうちょ銀行の口座に振り込む方法しかありませんので注意が必要です。

提出書類に不備がなければ、払い戻し請求から1週間程度で振り込まること多いようです。

  • 3
    株式、投資信託

株式は証券会社が取り扱います。投資信託は証券会社でも銀行でも取り扱うことがあります。窓口がどこになっているのか確認をしましょう。

基本的には預貯金と同じような流れです。以下証券会社での株式の相続手続きについてご紹介します。

  • 1
    相続届を行う

まずは、相続が開始していることを知らせます。相続届をします。

ここは銀行などの預貯金の相続手続きを同じような作業です。この段階で、取引内容に不明点等があるのであれば、全取引の照会をかけたり、残高証明書を取得しておきましょう。

  • 2
    株式移管・売却手続きを行う

移管と言って、株式を移す作業や売るにしても、一旦受け取るための証券会社での口座が必要になります。相続人がその証券会社で取引がないのであれば、新規口座開設が必要になる可能性があります。この点は、預貯金の相続手続きのように簡単にはいかない点です。

  • 3
    移管等の手続き完了

移管作業やその後の株式売却の作業は、受け皿となる口座の有無にもよりますが、2~3週間程度かかることもあるようです。預貯金の相続手続きより時間に余裕をもって行いましょう。場合によっては、最初に証券会社で株式の相続手続きをして相続書類の原本還付も受けて、後日、銀行等で預貯金の相続手続きをする順番の方がよいかもしれません。


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